2011 Fiscal Year Annual Research Report
生体活性化表面改質法によるジルコニアインプラントの開発と生体適合性評価
Project/Area Number |
22791932
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
山下 大輔 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 医員 (80550053)
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Keywords | ジルコニア / 表面改質 / インプラント / 骨芽細胞 / アパタイト |
Research Abstract |
近年,様々なインプラントが開発され,形状・表面性状の特色あるインプラントが注目を浴び,臨床応用に用いられている.ジルコニアは優れた化学的安定性を有し,高強度セラミックスとしてインプラントのアバットメント,歯科修復材料として頻用され,次世代のインプラント体の材料としても注目を浴びてきている.ジルコニアへの新規表面改質技術の開発により生体適合性高強度セラミックス複合体インプラントを開発する.本研究は生体適合性高強度セラミックス複合体を作製,ジルコニアの生体適合性評価を行った.1)ジルコニア表面へガラスコーティング技術を用いて生体活性化相を生成し,生体適合性高強度セラミックス複合体を作製した.まず,ジルコニア表面に,特殊ガラスを塗布・焼成し,生体活性を有する表面を設けた.多層構造から単層の表面へと改良を加え,より薄い生体活性層を作製した。生体活性化層は特殊ガラスにより強固に保持されたセラミックス複合体を作製した.2)ジルコニア表面の細胞適合性の確認をジルコニアおよび生体適合性高強度セラミックス複合体板上でマウス骨芽細胞様細胞(MC3T3-E1)を用いて培養することにより生体適合性評価を行った.ジルコニア,生体適合性高強度セラミックス複合体板上で細胞が付着,増殖,分化および石灰化していることが確認できた.さらにジルコニアと-比較して生体適合性高強度セラミックス複合体板上で優れた分化・石灰化能を示した.以上のことより本研究の表面改質法は生体活性能を有し,ジルコニアインプラントへの応用が期待できる.
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