2011 Fiscal Year Annual Research Report
シミュレーターを用いた看護技術教育のプログラム開発と評価に関する研究
Project/Area Number |
22792131
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
門馬 靖武 東北大学, 病院, 助教 (80571538)
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Keywords | 看護技術教育 / シミュレーション教育 / プログラム開発 / ICNP / ケアリング |
Research Abstract |
シミュレーターを用いた教育施設が全国の大学や医療機関で整備されつつあるが、その教育プログラムが明確に確立されていないため、体系的な看護技術教育の実施および利用者による主体的な活用が充分とはいえない。また、シミュレーター教育の有用性やアウトカムが明らかにされておらず、シミュレーターを設置・運用することの社会的意義が明確化されていないため、その積極的な運営に対する社会的評価が得られているとはいえない。以上より、シミュレーターを用いた看護技術教育のプログラム開発とその有用性について検証することを目的として実施計画を立案した。 2011年度は、臨床看護師を対象とし、看護実践場面の看護行為について質的方法により分析・抽出し、得られた結果を根拠とした教育プログラムの開発を行うことを目的として活動を行った。具体的には、臨床の現場で行われた看護実践について観察法によるデータ収集を行い、ICNP(看護実践国際分類)を用いた看護行為の特定および内容分析を行った。これらの分析過程において、信頼性および妥当性を確保するため、複数の研究者からスーパーバイズを受け、行われた看護行為について検証し、明らかになった看護行為については類型化を行いつつある。しかしながら、未だ一般化できる対象者数を満たしておらず、2012年度も引き続き、データ収集および分析を継続する予定である。 また今年度は、シミュレーターを用いた教育の実施と、臨床現場における医療安全に関連する項目との関連、職場やチームの風土、組織全体の離職率などといった組織を対象としたアウトカム評価についてアンケート調査を行う予定である。 なお、本研究計画は、東北大学大学院医学系研究科倫理委員会において審査を受け、承認を得ている(受付番号:2010-248)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度はデータ収集を積極的に行う予定であったが、東日本大震災の影響で、院内の部署で「研究のデータ収集」に対して積極的に参加していただけない部署も見受けられ、症例数の確保に困難を極めたため。
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Strategy for Future Research Activity |
研究方法は、当初の予定通りに進める。本研究に対するエフォートを、当初の計画よりも高く設定して(40%とする)活動を行う。
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Research Products
(4 results)