2010 Fiscal Year Annual Research Report
炎症性腸疾患患者を対象とした患者主体の自己管理アプローチの開発と予備的介入研究
Project/Area Number |
22792175
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
田中 真琴 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (50431763)
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Keywords | 看護 |
Research Abstract |
本研究は、炎症性腸疾病(IBD)患者および専門家とともに、患者主体の自己管理アプローチを開発し、小規模の予備的調査において、その実施可能性を評価するとともに、患者のQOL、自己効力感や疾患活動度への影響を評価することを目的に、以下を4年間で実施する計画を立てた、 1.IBD患者、専門医、慢性疾患看護専門看護師等へのインタビューの分析結果をもとに患者主体の自己管理アプローチで用いるガイドブック・自己管理手帳を作成する。 2.IBD患者、専門家、介入実施者へのヒアリングをもとに、作成したガイドブック・手帳を用いた自己管理支援プロトコールを作成する。 3.小規模介入研究の際に使用する評価尺度の信頼性・妥当性を検討する。 4.前後比較による小規模介入研究(対照群なし)を実施し、実施可能性、有用性を検討する。 平成22年度は、上記1を進めるため、専門医、IBD患者、慢性疾患看護の研究者へのインタビューを開始した(引き続き実施中)。食事等の日常生活に関する自己管理は患者主体で問題ないが、症状悪化時の管理として、患者からは対処の難しさが語られ、医師からは指示の難しさが語られた。患者主体の自己管理は重要であるが、体調悪化時の対処に関しては、医師の認識および患者ニーズの現状を詳細に把握した上で進める必要があることが示唆された。 そこで、NPO法人日本炎症性腸疾患協会の協力を得て、IBD患者へのアンケート調査を行った(第1期:31回収/104配布(回収率30%)、第2期:284回収/1290配布(回収率22%*引き続き回収中)。 今後、解析を進めていく予定である。
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