2011 Fiscal Year Annual Research Report
相互主体的関係性を基盤とした“脆弱な高齢者の主体的ケアニーズ"評価ツールの開発
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22792252
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Research Institution | Chiba Prefectural University of Health Sciences |
Principal Investigator |
鳥田 美紀代 千葉県立保健医療大学, 健康科学部・看護学科, 講師 (50325776)
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Keywords | 脆弱な高齢者 / 主体的ケアニーズ / 相互主体 / 評価ツール開発 |
Research Abstract |
高齢者の主体的な療養生活は、看護師自身が意識的にその主体的なニーズを引き出すかかわりを行う必要がある。また、高齢者の主体的なケアニーズをとらえて援助を行うためには、高齢者と看護師の相互主体的な関係性を基盤として、かかわりが看護師の主観に偏ってしまわないように、かかわりを自己点検(=自己評価)することが重要である。 本研究では、高齢者と看護師の相互主体的な関係性をコア概念として、心身の脆弱性から看護者のケアに対する反応が乏しい高齢者の主体的ケアニーズを引き出すためのかかわりを看護師自身が評価するための評価ツールを開発することを目的とし、3年間の研究期間内で、(1)反応の乏しい高齢者の主体的なケアニーズを引き出すための看護師のかかわりを評価するための評価指標の作成、(2)評価指標を用いた評価ツール(案)の作成、(3)臨床現場の看護師を対象とした評価ツールの検証までを行う予定である。 H23年度は、H22年度に引き続き、本研究のコア概念となる相互主体性の概念について、研究の概念枠組みを検討するべく、資料収集および文献検討を行った。さらに、1月~3月には、高齢者の主体的な療養生活の構築に関連する臨床医療現場における課題について論文を執筆し現在投稿中である。これは、本助成を受ける以前から実施してきた研究であり本助成を受けて実施した研究ではないが、本研究の基礎的研究に位置づくものである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
H22年7月1日からH23年8月31日まで育児休業等の取得に伴う研究中断の承認を受け、H22年度からH23年度にかけてのこの一年間は断続的に研究活動を行わざるを得ない状況であったため。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画当初、評価ツール案の洗練段階では、看護管理者への個別インタビューによるデータ収集を予定していたが、より効率的および効果的なデータ収集の方法として、グループダイナミクスの期待できるグループインタビューの手法を採用する方向で検討する。また、収集した文献データの整理、インタビューによるデータ収集等に人を雇用し、研究代表者が研究活動に専念できる時間を確保する。
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