2011 Fiscal Year Annual Research Report
近現代日本における資源管理-温泉資源の利用秩序を事例に-
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22830028
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
高柳 友彦 一橋大学, 大学院・経済学研究科, 講師 (80588442)
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Keywords | 経済史 / 資源管理 |
Research Abstract |
本研究の目的は、近代以降導入された「近代的土地所有権」制度下において、温泉資源の利用秩序がいかなる変容を遂げたのか、源泉利用の歴史的変遷や温泉資源の保護のあり方を通して、我が国における資源管理の特質と資源利用を通じた地域開発・発展のあり様を明らかにすることである。平成23年度は、愛媛県道後温泉と群馬県伊香保温泉・草津温泉を対象に文献・実地調査を行った。 (1)一橋大学、慶應義塾大学、東京大学など都内の大学図書館に所蔵されている資料(観光案内等)や国会図書館に所蔵されている自治体史、関連論文の収集を行った。 (2)松山市の愛媛県立図書館において、明治期から昭和初期にかけての資料調査を行った。また、平成22年度申請を行っていた松山市史編纂室所蔵の「道後湯之町関連書類」資料の閲覧と撮影を実施した。加えて現在道後温泉の源泉を管理する松山市道後温泉事務所を訪問し、現状の資料に加え、本研究への協力を要請した。 (3)伊香保温泉の源泉と土地所有の変遷を明らかにするため、渋川市の前橋地方法務局渋川出張所で当該地域の土地台帳の閲覧・複写の申請を行った。また、群馬県立図書館・群馬県立文書館においても両温泉地に関する歴史資料の収集を行った。 以上の資料収集によって、道後、伊香保といった温泉地における資源利用の特徴を明らかにすることができた。今回の資料収集・調査によって明らかにすることができた温泉資源の管理のあり様についての研究成果は、平成24年度の学会(同時代史学会政治経済学・経済史学会)において発表を予定している
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Research Products
(2 results)