2022 Fiscal Year Annual Research Report
Integrated analyses of LUBAC-mediated linear ubiquitination
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22H04988
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
岩井 一宏 京都大学, 医学研究科, 教授 (60252459)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森信 暁雄 京都大学, 医学研究科, 教授 (10294216)
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Project Period (FY) |
2022-04-27 – 2027-03-31
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Keywords | 炎症シグナル / 直鎖状ユビキチン鎖 / 自己免疫疾患 / 癌慢性炎症 / 細胞死 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では研究代表者が発見し、発展させてきた直鎖状ユビキチン鎖、LUBACの研究の中で、未解明の機能発現メカニズム、LUBACの新たな機能、疾患研究への展開を目指して、研究を推進する。その1年目である本年度は以下の4項目から研究を推進し、以下の結果を得た。 1) 直鎖状ユビキチン鎖の癌慢性炎症環境形成への寄与では、癌細胞が急速な増殖のために栄養不足になって壊死したことが慢性炎症のトリガーとなること、LUBACは慢性炎症による細胞死から癌細胞を護ることで癌の成長を促すことを示し、論文投稿中である。2) 直鎖状ユビキチン鎖生成亢進による自己免疫疾患の発症機構ではLUBACの機能亢進によってマウスで全身性エリテマトーデス(SLE)が発症すること、LUBACを活性化するHOIL-1Lの遺伝子多型がヒトSLEのヒトSLEの疾患感受性遺伝子であることを示し論文投稿中である。3) LUBACによるTNFalpha依存的細胞死抑制の分子メカニズムの解明では、HOIL-1LのNZFドメインはNF-kappaB活性化に、SHARPINのNZFは細胞死抑制に関わることを示し、論文投稿準備中である。4) 直鎖状ユビキチン鎖生成亢進による感染症制御では、LUBAC機能亢進細胞はサルモネラ感染に耐性であったが、同マウスが感染に高感受性であることが判明したので研究を中止した。 サルモネラ感染に関しては細胞レベルと個体レベルで異なる結果となったので研究の中止を決断した。しかし、それ以外ではすでに2つの論文を投稿中であるなど、順調に進捗している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
感染への寄与については、申請者の仮説を検証できず、やむなく研究を中止したが、他の項目については、すでに論文投稿中であるなど、順調に進捗している。
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Strategy for Future Research Activity |
感染への寄与の研究は中止するが、それ以外の研究については当初の計画にそって推進する。
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Research Products
(11 results)