2022 Fiscal Year Research-status Report
経年変化から捉える学習意欲―小学校英語での同一児童の動機づけを対象として―
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22K00735
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Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
建内 高昭 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (10300170)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田口 達也 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (70411189)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 経年変化 / 同一児童 / 小学校英語 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、同一児童の学習意欲と教室内動機づけとの関わりを、単年度のみではなく、連続する学年ごとの経年変化から捉え直し、個人による学習意欲の変化に焦点を当てる。児童の学習意欲は、発達段階に伴い変動するだけでなく、授業内の教師・児童とのやり取りや、教科書を用いた指導方法により変わってくる。なかでも従来から進められている授業のあり方を見直し、児童の主体性が見えるように工夫を加える。具体的には、児童とのやり取り、及び、指導方法のあり方を吟味し、動機づけに着目して研究を進める。 本年度は児童の学習意欲と教室内動機づけとの関わりを探るための質問紙項目の準備を進めた。これまでの研究を調査を行い、学習意欲に関する項目、児童の有能感に関わる項目、児童同士のやり取りに関する項目、授業内指示に関する項目、英語指導力に関わる項目についての項目を絞り込んだ。これらをまとめて、「学習意欲」、「有能感」、「やり取り」、「授業内指示」、「英語の指導項目」5つのキーワードに集約した。さらに児童の自己決定理論に関わる理想自己及び義務自己に関わる項目を加え研究を進めていく。 児童の学習意欲の調査に参加していただく小学校にて、授業観察を本年度に2回実施した。併せて、児童の主体性及びコミュニケーション意欲に関わる実践について3回の打ち合わせを行った。そこで児童のつぶやきから、授業の核心につながる工夫について討議を重ねた。これらを踏まえ児童の実態に応じた質問紙調査項目となるように、調整を加える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
質問紙調査に利用する質問項目の選定を進め、新たに自己決定理論に関わる項目の選定を終えた。これらからパイロット研究となる事前研究を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、大きく2つの課題を遂行する予定である。第1は、質問紙項目の選定及び抽出である。児童に適した質問項目となるように項目を最適化する。第2は、経年変化のデータとなる質問紙をまとめ、年度ごとの変化に関わる収集・分析に努める。これらのデータに基づき、学習意欲と教室内動機づけとの関わりが浮かび上がるように、研究デザインを慎重に進め設定する。
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Causes of Carryover |
使用額に残額が生じた理由は、コロナ禍の下で海外学会・情報収集の機会失われたことによることです。 使用計画は、昨年度できなかった情報収集、及び、研究推進を進めます。
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