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2022 Fiscal Year Research-status Report

The historical-geographical model of modern Japanese cities based on social theory and complexity theory

Research Project

Project/Area Number 22K01058
Research InstitutionUniversity of Toyama

Principal Investigator

山根 拓  富山大学, 学術研究部教育学系, 教授 (30222376)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2026-03-31
Keywords社会理論 / 複雑性理論 / 近代日本 / 地域形成 / 歴史地誌 / 近代都市
Outline of Annual Research Achievements

2022年度は,コロナ禍の影響もあって予定していた現地調査を控えたこともあり,本研究対象地域のうち,富山県富山市と福井県敦賀市に関する調査研究を進めるに留まった。富山県富山市での「富山都市計画」に関する資料調査と福井県小浜市への出張による貴重資料の収集が,主な現地調査であった。
富山都市計画に関しては,富山県公文書館での都市計画関係公文書の収集や富山県立図書館での富岩運河開削に関わる地域史誌の収集によって,基礎的なデータを得た。これらに関しては,さらに人物誌に関する資料を加えて,実在論-構造化理論およびアクターネットワーク理論の双方の見地から分析し,近代富山の地域形成論を今年度まとめてゆく予定である。
福井県敦賀市関係では,小浜市立図書館で写真撮影して資料を入手した。その資料は1920-27年に福井市で発行された雑誌『対岸時報』(福井県対岸実業協会)である。ただし小浜市立図書館の所蔵分は発刊された全号を揃えておらず,これに関しては同一資料が北海道大学図書館に所蔵されており,そのコピーを入手することで,発行分の大半を入手することができた。この資料を分析し,2022年11月の人文地理学会大会で報告した。この報告の焦点は,近代港湾都市・敦賀の地域形成において重要な役割を果たした人間主体(Human agency)が,戦間期の敦賀そして日本の発展を模索する中で,いかなる対岸認識を得ていたかを追究するところにある。さらに対岸時報も一つの史誌料として敦賀を含む日本海とそれを取り巻く対岸地域の存立構造をアクターネットワークの視点から描き出すことがもう一つの焦点である。この学会発表を基に,これらの点をさらに追究し,2023年度は論文作成・投稿する予定である。また,2022年度中に調査できなかった地域への調査は,2023年度中に実施する予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

進捗状況がやや遅れている一つの原因は,コロナ禍による対外地域調査実施の停滞である。また,今年度は,研究代表者の勤務校の所属学部が学部改編(人間発達科学部から教育学部共同教育課程への改編)の初年次にあたり,それに伴う通常業務量の増大が研究活動にも影響したものと考えられる。2023年度も学部改編が研究遂行に及ぼす影響は残るほか,新たな学内業務も担当することとなり,研究時間(エフォート)の確保が難しい問題となるが,なるべく時間配分を工夫して,本研究に充てる時間を確保してゆく所存である。

Strategy for Future Research Activity

進捗状況欄にも記した通り,研究推進のためには,研究時間の確保が重要な課題である。そのための妙案はないが,効率的な時間利用を心がけたい。また,資料整理・分析作業においては,謝金を活用して外注化対応できるところは対応することとしたい。また,既発表報告の論文化,並びに秋季の日本地理学会大会あるいは人文地理学会大会,来春の日本地理学会学術大会での発表を明確にスケジュール化し優先的に研究を推進したいと考える。

Causes of Carryover

コロナ禍のために現地調査の実施が出来なかったため,2022年度は旅費負担が過少となった。また,別途の科研費(研究分担者として参画)を,当初予定していた電子機器などの購入に充てたため,当該課題における物品費の支出も予想を超えて低い金額となった。
今年度の使用計画については,次のように考える。物品費については,史資料類・学術書の購入や電子機器の更新などに充てる。旅費に関しては,遠隔地での現地調査(資料収集など)の機会を増加させる予定である。謝金も資料整理や調査補助等に積極的に活用したい。

  • Research Products

    (3 results)

All 2023 2022

All Presentation (1 results) Book (2 results)

  • [Presentation] 20世紀前半期の日本海沿岸都市における対岸地域認識の形成―『対岸時報』(1920-1927)に注目して―2022

    • Author(s)
      山根 拓
    • Organizer
      2022年人文地理学会大会
  • [Book] 地理学事典2023

    • Author(s)
      公益社団法人日本地理学会(山根 拓 分担執筆)
    • Total Pages
      842
    • Publisher
      丸善出版
    • ISBN
      9784621307939
  • [Book] 読みたくなる「地図」地方都市編①―日本の都市はどう変わったか2022

    • Author(s)
      平岡 昭利(山根 拓 分担執筆)
    • Total Pages
      134
    • Publisher
      海青社
    • ISBN
      9784860993894

URL: 

Published: 2023-12-25  

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