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2022 Fiscal Year Research-status Report

「社会的危機」におけるナショナルな選別/管理――日本と韓国の社会学的比較研究

Research Project

Project/Area Number 22K01845
Research InstitutionJapan Institute of the Moving Image

Principal Investigator

韓 東賢  日本映画大学, 映画学部, 教授 (50635670)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 曹 慶鎬  立教大学, 社会学部, 助教 (20762892)
明戸 隆浩  大阪公立大学, 大学院経済学研究科, 准教授 (90817230)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywords社会的危機 / ナショナリズム / 選別と管理 / 差別 / 日韓比較
Outline of Annual Research Achievements

・本研究の目的は、2020年からのコロナ禍のもと、その対策として各国の政府や地方自治体が行った入国規制、検査や治療、経済的支援を中心に、過去、自然災害や国家間の戦争・紛争などの「社会的危機」の際にも生じた「ナショナルな選別/管理」について、主に日本と韓国での事例を比較しつつ検討し、シティズンシップ研究や移民研究、ナショナリズム研究に新たな知見を提供することだ。制度・政策的な面のみならず、そこに影響を与えまたそこから影響を受ける人々の意識についても目を向け、「社会的危機」をめぐるナショナルな線引きが差別や排外主義に帰結する様を明らかにすることで、より意義のある社会学的比較研究を目指す。
・2022年度はまず、制度的言説の質的分析および新聞記事の計量テキスト分析に向けた資料と情報の収集に取り組み、収集可能なデータの種類を確認した。
・また研究分担者の曺が8月、韓国への事前調査を実施し、現地の研究者へのリサーチやフィールド調査を行い、研究計画や仮説、方法論の妥当性について検討し、手ごたえを得た。
・さらに9月、「社会的危機と差別」第1回研究会を開催し、韓国・聖公会大学の趙慶喜氏が「安全の境界:韓国のコロナ対策とマイノリティの人権」、分担者の明戸が「アンダーコロナの日本における外国人差別」と題して報告した。参加者も交えて問題意識や事前知識を共有し、議論を深めた。
・その他、代表者と分担者で月に1回の会議および数回の読書会を開き、情報や知識の共有に努めた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

・2022年度はまず、制度的言説の質的分析および新聞記事の計量テキスト分析に向けた資料と情報の収集に取り組み、収集可能なデータの種類を確認した。
・また研究分担者の曺が8月、韓国への事前調査を実施し、現地の研究者へのリサーチやフィールド調査を行い、研究計画や仮説、方法論の妥当性について検討し、手ごたえを得た。
・さらに9月、「社会的危機と差別」第1回研究会を開催し、韓国・聖公会大学の趙慶喜氏が「安全の境界:韓国のコロナ対策とマイノリティの人権」、分担者の明戸が「アンダーコロナの日本における外国人差別」と題して報告した。参加者も交えて問題意識や事前知識を共有し、議論を深めた。
・その他、代表者と分担者で月に1回の会議および数回の読書会を開き、情報や知識の共有に努めた。

Strategy for Future Research Activity

・本研究にかかわる量的調査として当初、日韓両国の新聞記事・Twitterを対象にした計量テキスト分析および質問紙調査を想定していた。
・ただし2022年度の事前調査により、Twitterについては、本研究のように(相対的に)長期的な対象を設定した研究では処理できる情報量を超えてしまううえ、Twitterによる社会動向の把握が一般化している英語圏・日本語圏とは異なり、韓国ではそれが世論の指標として確立されていないということが確認された。また計量テキスト分析に加えて質問紙調査も実施することは、本研究の規模ではかなり困難なことも明らかになった。
・そこで今後、量的調査については新聞記事を主な対象に絞った計量テキスト分析を行うことにした。新聞記事は、計量テキスト分析の前身でもある内容分析が主な分析対象としていたメディアであり、適度に情報が集約されているという意味で、情報量が十分でないという欠点にもなりうるが、今回のようにインフォデミックによる情報量過多の状況ではむしろ大きな利点となりうるうえ、日韓比較の設定もしやすい。

Causes of Carryover

機材購入が次年度に繰り越しになったり、分担者の所属先の異動があったことなどにより、予算について再検討したが、基本的には予定どおり進めていく。

  • Research Products

    (3 results)

All 2022

All Presentation (1 results) Book (1 results) Funded Workshop (1 results)

  • [Presentation] ナショナリズムと排外主義の関係をイデオロギー認知の観点から再考する――「国際化と市民の政治参加に関する世論調査2021」の分析(4)2022

    • Author(s)
      明戸隆浩
    • Organizer
      第95回日本社会学会大会(2022年11月12日)
  • [Book] ポリティカル・コレクトネスからどこへ2022

    • Author(s)
      清水晶子/ハン・トンヒョン/飯野由里子
    • Total Pages
      266
    • Publisher
      有斐閣
    • ISBN
      978-4-641-17477-1
  • [Funded Workshop] 第1回「社会的危機と差別」研究会2022

URL: 

Published: 2023-12-25  

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