2023 Fiscal Year Research-status Report
After-School Care Service Centers for Children with Disabilities for an Inclusive Society in the Future
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22K02036
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Research Institution | Niimi College |
Principal Investigator |
泉 宗孝 新見公立大学, 健康科学部, 助教 (10847461)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八重樫 牧子 新見公立大学, 健康科学部, 講師 (80069137)
末光 茂 社会福祉法人旭川荘(総合研究所特別研究部門), 特別研究部門, 所長 (80235837)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 放課後等デイサービス / ソーシャル・インクルージョン / 障害のある子ども / 放課後 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、①放課後等デイサービス(以下、放課後デイ)の職員・利用する保護者へのインタビュー調査、②放課後デイを利用する保護者への質問紙調査、③海外における障害児の放課後支援の文献研究、④日本と類似した教育システムであるイギリスにおける障害児への放課後支援に関する現地踏査、以上を踏まえて、⑤インクルーシブな社会に向けた放課後デイの在り方を提示する。 本研究では、国内における障害児の放課後対策の中心的な役割を担う放課後デイの基本的役割について、サービスの担い手である職員と、受け手である利用児の保護者へのインタビュー調査を行うことにより、職員と利用者の共通性とズレを検討することができる。また、利用児の保護者への質問紙調査から、障害児の放課後生活に関するニーズとともに、今後の放課後支援に関する潜在的なニーズについても把握することができるため、新たなニーズを掘り起こすことも可能である。さらに、日本が特別支援教育を構想する際にモデルとしたイギリス(ロンドン、ケント)の大学、支援機関への現地踏査により、海外の障害児への放課後支援を把握することで、国際的な観点から、インクルーシブな社会に向けて、放課後デイを中心とした今後の日本の障害児の放課後支援について提示することができる。 当該年度は、次の点で成果をあげた。 放課後デイの利用児の保護者(4施設:8名)へのインタビュー調査結果について取り上げ、放課後デイの現状及び課題について学会発表を行い、学術論文に投稿中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2022年度は、行政資料(法令・通知・報告書等)及び、先行研究から障害のある子どもを対象とする放課後デイの役割・機能の整理を行い、現状・今後について、放課後デイに求められる役割・機能の検討を行い、学術誌への投稿を行った。 インタビュー調査の実施については、新型コロナウイルスの感染状況に伴う事業所・関係者への影響、及び研究代表者の業務への影響により、インタビュー調査時期に大幅な遅れが生じた。 2022年(令和4)7月~2023(令和5)年1月において、放課後等デイサービス職員および利用児の保護者へのインタビュー調査は実施した。 統計ソフトMAXQDAを用いてインタビュー調査の結果を分析を行い、放課後デイの職員へのインタビュー調査結果(4施設:10名)について学会発表を行った。 2023年(令和5)年は、利用児の保護者へのインタビュー調査(4施設:保護者8名)について学会発表を行い、学術論文に投稿中である。また、今後の量的調査に向け、アンケート内容を作成し、倫理委員会の承諾を2024(令和6)年2月に得た。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、職員および利用児の保護者へ実施したインタビュー調査結果を、質的データ分析ソフトMAXQDA2022を用い、職員と利用者の共通性とズレについて学会発表を予定している。 また、インタビュー調査結果を参考に今後予定している質問紙調査の質問紙を作成し、2024年度6月以降に放課後等デイサービスの職員及び保護者を対象に質問紙調査を実施予定である。実施後は、放課後等デイサービスの利用状況、放課後デイの利用による効果(利用者評価)、今後求めるニーズ把握を行い、統計的な有意差検定などを行う。 質問紙調査については、学会発表、学術誌への投稿をその都度、行う予定である。
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Causes of Carryover |
コロナウイルス感染症の影響で、インタビュー調査の実施が大幅に遅れ、2022年度、2023年度はインタビュー調査の学会発表、学術論文の投稿に充てた。 質問紙調査に関しては、実施が大幅に遅れたため、実施依頼が再度必要となったことで、2023年度に実施することが出来なかった。2024年6月以降に質問紙調査を実施するため、印刷費等に充てる予定である。 また、2024年度には予定していたイギリスへの現地踏査を控えており、そちらの旅費に充てる予定である。
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