2023 Fiscal Year Research-status Report
Elucidating cognitive mechanisms that contribute to the prevention of severe gambling addiction: Focusing on autobiographical editing
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22K03113
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Research Institution | Kawasaki University of Medical Welfare |
Principal Investigator |
瀧川 真也 川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 准教授 (10587281)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横光 健吾 人間環境大学, 総合心理学部, 講師 (70822154)
山本 晃輔 大阪産業大学, 国際学部, 准教授 (60554079)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 自伝的編集 / 自伝的記憶 / 自伝的編集の機能特性 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和5年度は,自伝的編集(体験した出来事を自分にとって肯定的に修正して他者に話すこと)の特性と機能との関連性について検討した。 調査は,調査会社の契約モニターとして登録している国内居住の20歳から69歳の男女400名を対象にWeb調査を行った。はじめに,対象者にもっとも最近行った自伝的編集の概要(特性)とその目的(機能)について自由記述で回答を求め,研究者3名で分類を行った。その結果,7つの特性と8つの機能が確認された。次に自伝的編集の特性のうち,出現率が全体の5%以上であった「誇張(39.8%)」「最小化(17.8%)」「訂正(23.7%)」「否定(13.5%)」の4つの特性について,各特性の主な機能について検討した。 分析の結果,事実を誇張したり,大げさにする「誇張」は「ポジティブ印象の獲得」が主な機能として用いられていた。次に,事実を矮小,過小にする「最小化」は「ネガティブ印象の回避」が主な機能であった。また,問題のある経験を肯定的に修正する「訂正」は「他者との対立の回避」と「ネガティブ印象の回避」が中心的な機能であった。最後に,実際に起こった経験をなかったことにする「否定」は「他者との対立の回避」と「ネガティブ印象の回避」が主な機能であることが示された。以上のことから,目的によって異なる自伝的編集が行われていることが示唆された。 次年度は自由記述の回答をもとに,項目を作成し,自伝的編集尺度の作成を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
尺度作成のための項目抽出に時間を要したため。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度は,自伝的編集尺度の作成および尺度の信頼性および妥当性について検討する。また,自伝的編集と編集が行われた記憶の諸特性との関連についても検討を進める。
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Causes of Carryover |
令和5年に予定していた尺度作成のためのweb調査が,調査に必要な項目の抽出に時間を要したため実施できず,結果として次年度使用額が生じた。令和6年度は令和5年に予定していたweb調査に加え,尺度の信頼性および妥当性に関する調査を行う予定である。
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