2022 Fiscal Year Research-status Report
Understanding how the relationship between above-ground and below-ground plant parts affects productivity in organic cultivation
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22K05891
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
甲斐 貴光 明治大学, 農場, 特任准教授 (00806226)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩崎 泰永 明治大学, 農場, 専任教授 (40500947)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 有機栽培 / 土壌肥沃度 / 土壌微生物 / 窒素循環活性 / リン循環活性 / 光合成量 / 着果負担量 / 品質 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、川崎市、多摩市、稲城市において慣行農業(6箇所)と環境保全型農業(6箇所)でナシ‘幸水’を栽培するナシ園地でそれぞれ土壌を採取し、都市農業であるナシ生産現場で持続可能な資源循環型農業システムを実現するために土壌分析・調査を実施した。①ナシ園地とその周辺の畑地において、コンペネトロメータによる貫入抵抗・コーン指数を測定したところ、ナシ園地では、深さ0cm~13cm程度に緻密層が形成されていた。この原因として、ナシ園地は畑地と比較して、耕起の頻度が少ないこと、栽培期間中に多い月には数回スピードスプレヤーによる薬剤散布が実施されることや、観光園地では観光客の踏圧によって土壌が圧密を受ける機会が多いことがその要因と考えられた。②環境保全型農業でニホンナシを栽培した土壌は、慣行農業と比較して、土壌の化学性においては、全炭素量が有意に大きかった。同様に、土壌の生物性においては総細菌数が多く、窒素循環活性が活発であった。③環境保全型農業でニホンナシを栽培した果実の収穫量、糖度、乾物重、果実乾物率は、慣行農業と比較して、同程度であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初通り進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、リンゴ有機栽培と環境保全型農業のナシ栽培において、地上部においては、現地で(1)大きさ推定の光学マーカを併用した果実画像の取得、(2)タイムラプスカメラを使用した果実の定点観測、(3)ドローン画像利用による樹の植生診断、(4)果実の重量、縦径、横径の測定する。室内試験では、(5) 果実の糖度、栄養成分を実施する計画である。地下部においては、現地で(1)コーンペネトロメータによる地耐力測定、(2)pFメータによる土壌水分量の測定、室内試験では(3)土壌の物理性・化学性・生物性、(4)飽和透水試験、(5)pF試験を実施し、植物の地上部と地下部の関係性が生産性向上に及ぼす影響を解明する計画である。
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Research Products
(4 results)