2022 Fiscal Year Research-status Report
脳マスト細胞およびミクログリア同時イメージングによるミクログリア活性化機構の解明
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22K06445
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
坂井 謙斗 山梨大学, 大学院総合研究部, 特任助教 (30646352)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小泉 修一 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (10280752)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ミクログリア / 脳マスト細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者の研究グループは、慢性疼痛およびてんかんなどの病態マウスモデルにおいて、環境変化に敏感なミクログリアが早期に活性化し、それがアストロサイトに伝わることで疾患が進展することを報告してきた。最近、免疫細胞マスト細胞が脳内にも存在し、脳内外の炎症早期に early responder として反応することで、脳内炎症のトリガーとなる可能性が示唆された。そこで本研究では「末梢炎症反応に脳内マスト細胞が応答し、ミクログリアが活性化される」という仮説に基づき、これを in vivo イメージングにより証明する。 2 光子顕微鏡を用いた脳内マスト細胞-ミクログリア in vivo 同時イメージング法を開発するため、初年度は両細胞を可視化するための遺伝子改変マウスの作製、脳内マスト細胞の局在を調べた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
マスト細胞にtdTomatoを遺伝的に発現するマウスを作製し、マスト細胞の可視化に成功した。さらにこれをミクログリアの可視化が可能なCX3CR1-GFPマウスと掛け合わせることで、マスト細胞およびミクログリア両細胞の可視化が可能となった。既報の通り、脳内マスト細胞は海馬、視床、視床下部などで認められた。興味深いことに、脳内マスト細胞はミクログリアとよく接触しており、何らかの影響を (相互に?) 与えていることが示唆された。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、作製したマウスを利用し、脳内マスト細胞-ミクログリア in vivo 同時イメージング法を確立する。そして両細胞の解剖学的および機能的解析を行っていく。
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Causes of Carryover |
前年度の研究結果から新しい実験(scRNAseq)を計画している。scRNAseqに使用する試薬は高額なため、次年度に繰り越したうえで上記実験を行う予定である。
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