2023 Fiscal Year Research-status Report
ミトコンドリアの変化が筋小胞体カルシウム・スパークと不整脈の発生に与える影響
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22K06839
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
三浦 昌人 東北大学, 医学系研究科, 教授 (30302110)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 遥 東北大学, 医学系研究科, 助教 (90803883)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | コネキシン43 / ミトコンドリア |
Outline of Annual Research Achievements |
心筋特異的Cx43欠損マウスは、Cx43flox/floxマウスとα-myosin heavy chain (Myh6)-cre+/-マウスを交配することにより作製した。心筋特異的Cx43欠損マウスではミトコンドリア内膜においてCx43が発現していなかった。両群マウスの右心室より多細胞心室筋(トラベクラ)を摘出し、ジギトニン灌流により、skinned fiberを作製した。 1) ミトコンドリア内カルシウムの測定: 両群マウス多細胞心室筋におけるミトコンドリア内カルシウムはrhod-2蛍光を用いて記録した。両群マウスにおいて、カルシウム濃度を80、200、400、1000、2700nMへと上昇させることにより、rhod-2蛍光は有意に上昇した(p<0.01)。このrhod-2蛍光の上昇の程度は、Cx43欠損マウスでは、コントロールマウスに比べて有意に大きかった(p<0.05)。更に、このCx43欠損マウスにおけるrhod-2蛍光の上昇は、ジアゾキサイドにより抑制された。 2)ミトコンドリア膜電位の測定: 両群マウス多細胞心室筋におけるミトコンドリア膜電位はJC-1蛍光を用いて記録した。カルシウム濃度を80、200、400、1000、2700nMへと上昇させることにより、Cx43欠損マウスでは、JC-1蛍光比(赤色/緑色)は上昇、つまり、膜電位は過分極を示した。このJC-1蛍光比の上昇は、ジアゾキサイドにより抑制された。また、コントロールマウスにおいてはカルシウム濃度の上昇によるJC-1蛍光比の上昇はみられなかった。 3)ミトコンドリア内活性酸素の測定: コントールマウス多細胞心室筋におけるミトコンドリア内活性酸素はMitoSOX Red蛍光を用いて記録した。カルシウム濃度の上昇により、コントールマウスにおけるMitoSOX Red蛍光は変化しなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナ感染が終息に向かったことにより、研究室への入室制限や研究時間の制限が次第に解除されたため。
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Strategy for Future Research Activity |
ミトコンドリア単離キット(BIOCHAIN)を用いて、心筋特異的Cx43欠損マウスとコントールマウスの心室筋からミトコンドリアの単離を行う。ミトコンドリアへのカルシウム流入の抑制(Ru360)と排出の抑制(CGP37157)によるミトコンドリア内カルシウム(rhod-2)、膜電位変化(JC-1)、ROS産生の変化(MitoSOX Red)を両群マウスで記録する。
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Causes of Carryover |
R6年度分の助成金と合わせて、試薬や実験器具等の消耗品の購入に使用することとする。
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