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2022 Fiscal Year Research-status Report

ゼブラフィッシュのプロテオーム解析による一次線毛動態制御因子の探索と機能解析

Research Project

Project/Area Number 22K06882
Research InstitutionMie University

Principal Investigator

白水 崇  三重大学, 医学系研究科, 助教 (00582678)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 稲垣 昌樹  三重大学, 医学系研究科, 客員教授 (30183007)
西村 有平  三重大学, 医学系研究科, 教授 (30303720)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywords一次線毛 / ゼブラフィッシュ / プロテオミクス
Outline of Annual Research Achievements

【研究目的】
細胞膜上に存在する小さな不動性の突起である一次線毛(Primary cilia)は細胞内外のシグナル伝達に働き、その構造形成および機能に関する遺伝子の異常が線毛病と言われる一連の疾患を引き起こすことが知られている。また一次線毛を介したシグナル伝達が、細胞の増殖や停止に関わることが示唆されたことから、一次線毛の動態制御メカニズムの解明が、新たながん治療の標的に繋がることが期待されている。我々はこれまでに、一次線毛形成に関わる遺伝子としてトリコプレインを同定し、ユビキチン・プロテアソーム系を介した制御により、一次線毛の形成抑制に働くことを明らかにしてきた。しかしながら、ユビキチン・プロテアソームを介した一次線毛形成のメカニズムには未解明な点が多く、その全貌は明らかにされていない。そこで本研究では、プロテオーム解析によりこの経路の制御に関わるタンパク質を網羅的に同定し、ゼブラフィッシュを用いたin-vivo解析によりその機能を評価することにより、一次線毛の形成を制御する機構を解明することを目的とした。
【令和4年度の成果】
本年度はTCHPノックアウトゼブラフィッシュの組織を用いたプロテオーム解析を行った。DIA法によるショットガン定量プロテオーム解析を行ったところ、8000以上のタンパク質が同定され、約200個のタンパク質の発現変動が確認された。これら発現変動タンパク質のうちのいくつかは、ヒト培養細胞系でこれまでに解析された、一次線毛形成制御シグナル(TCHP-AurAキナーゼカスケード)の関連分子と相互作用することが、ネットワーク解析により示唆された。今後は、これらの候補分子の中から、新たな一次線毛形成にかかわる分子を同定し、その機能を調べていく予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本年度は、ゼブラフィッシュ組織を用いたDIA法によるプロテオーム解析系を立ち上げることができた。また、実際にTCHPノックアウトゼブラフィッシュ組織を用いた解析を行い、いくつかの発現変動タンパク質を同定することができた。これらのタンパク質の内のいくつかは、既知の一次線毛形跡制御シグナル関連タンパク質との関連が示唆されたことから、新たな一次線毛形成制御にかかわるタンパク質が同定されることが期待できると思われる。

Strategy for Future Research Activity

今後の研究の推進方策として、まずはプロテオーム解析で同定された発現変動遺伝子の中から、新たな一次線毛形成に関わる遺伝子を同定することを目指す。具体的には、CRISPR-Cas9システムを用いたノックアウトゼブラフィッシュの作成と、表現型解析を行う予定である。

Causes of Carryover

(理由)
年度内に購入、使用予定であった物品の納入が間に合わなかったため、年度内での支払いを行うことができなかった。
(使用計画)
ノックアウトゼブラフィッシュの作成、および解析に使用する物品の購入に充てる。

  • Research Products

    (1 results)

All 2022

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] An investigation of the role of primary cilia in the repairing process after brain injury2022

    • Author(s)
      Takashi Shiromizu, Ryohei Shibata, Daishi Yamakawa, Masaki Inagaki and Yuhei Nishimura
    • Organizer
      第96回薬理学会年会

URL: 

Published: 2023-12-25  

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