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2022 Fiscal Year Research-status Report

Regulation of anti-fungal immunity by adaptor protein 3BP2

Research Project

Project/Area Number 22K06897
Research InstitutionUniversity of Fukui

Principal Investigator

千原 一泰  福井大学, 学術研究院医学系部門, 准教授 (00314948)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 定 清直  福井大学, 学術研究院医学系部門, 教授 (10273765)
竹内 健司  福井大学, 学術研究院医学系部門, 助教 (40236419)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywords3BP2 / C型レクチン受容体 / チロシンリン酸化 / CARD9 / NF-κB
Outline of Annual Research Achievements

最近我々は、真菌免疫応答を誘導するC型レクチン受容体を介したサイトカインの産生にアダプター蛋白質3BP2が重要な役割を担う事を明らかにした。本研究ではそのメカニズムを明らかにする目的でプロテオーム解析を行い、3BP2と会合する標的分子の同定を計画している。今年度は予備実験として、既知の3BP2会合分子がC型レクチン受容体を介するシグナル伝達にどの様な影響を与えるのか解析した。これまでに我々は、293T細胞にC型レクチン受容体dectin-1およびCARD9を3BP2と共発現させると、カードランに反応してNF-κBの活性化が見られる実験系を構築している。この実験系において、3BP2に会合するVav1およびVav2のドミナントアクティブ変異体を共発現させるとNF-κBの活性化が増強され、Vav2およびVav3のドミナントネガティブ変異体を共発現させるとNF-κBの活性化は抑制された。また、3BP2の過剰発現により、Vav2のチロシンリン酸化が誘導されることを見出した。一方、3BP2と会合する報告は無いが、CARD9の活性化に重要な役割を果たすPKC deltaのドミナントアクティブ変異体を共発現させると、NF-κBの活性化が著しく増強された。しかし、PKC deltaのドミナントネガティブ変異体はNF-κBの活性化に影響を及ぼさなかった。以上より、3BP2はVav2を介してCARD9を活性化し、NF-κBの活性化を調節すると考えられた。Vav2の活性化にはチロシンリン酸化が必要と考えられている。3BP2は未同定のチロシンキナーゼを活性化し、Vav2のチロシンリン酸化を促進する可能性が示唆された。現在、3BP2により活性化されるチロシンキナーゼの同定を進めている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

3BP2が未同定のチロシンキナーゼを介してVav2のリン酸化を促進し、CARD9の機能を調節する可能性を見出した。さらに当初予期していなかった知見として、293T細胞に3BP2とCARD9を共発現させると細胞内タンパク質のユビキチン化が促進される事や、3BP2がプロテアーゼにより切断される事を示唆する結果が得られている。また、3BP2変異体を発現するノックインマウスを使った解析から、骨髄由来樹状細胞においてSykによる3BP2のチロシンリン酸化は、C型レクチン受容体を介するサイトカインの産生に必須ではない事も明らかにした。

Strategy for Future Research Activity

3BP2により活性化されるチロシンキナーゼの同定を進め、3BP2による活性制御とCARD9との機能相関を明らかにする予定である。また、当初の計画に従い、C型レクチン受容体が誘導する免疫応答を3BP2がどのように調節するのか、3BP2機能欠損マウスを使った個体レベルでの解析を進める予定である。

Causes of Carryover

当初の計画では、プロテオーム解析により3BP2の新規標的分子を同定する予定であった。しかし、3BP2が未同定のチロシンキナーゼを介してVav2の機能を調節し、C型レクチン受容体のシグナル伝達を調節する可能性を新たに見出したので、今年度は実施しなかった。そのために次年度使用額が生じた。次年度に、3BP2が機能を調節するチロシンキナーゼをプロテオーム解析により同定する計画である。

  • Research Products

    (3 results)

All 2022 Other

All Presentation (2 results) Remarks (1 results)

  • [Presentation] アダプター蛋白質3BP2はC型レクチン受容体dectin-1を介するサイトカインの産生とNF-κBの活性化を制御する2022

    • Author(s)
      千原一泰, 坪川亜優美, 千原悠里, 竹内健司, 藤枝重治, 定 清直
    • Organizer
      第45回日本分子生物学会年会
  • [Presentation] チロシンキナーゼAblはウイルス基質活性化因子NS5Aとの相互作用によりC型肝炎ウイルス粒子形成を促進する2022

    • Author(s)
      宮本大輔, 竹内健司, 千原一泰, 藤枝重治, 定 清直
    • Organizer
      第95回日本生化学会大会
  • [Remarks] ゲノム科学・微生物学

    • URL

      https://www.med.u-fukui.ac.jp/laboratory/genome/

URL: 

Published: 2023-12-25  

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