2023 Fiscal Year Research-status Report
電子伝達系の阻害による放射線感受性増強に着目した新規膵がん治療の開発に関する研究
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22K07704
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
澤田 将史 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (10824948)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
深田 淳一 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (50338159)
小池 直義 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特任講師 (60464913)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 放射線治療 / 放射線感受性 |
Outline of Annual Research Achievements |
膵臓癌細胞(MIA PaCa-2, Panc-1, Capan-2)に対してミトコンドリア電子伝達系complex IからVの阻害剤である、Metformin 、Lonidamine、Atovaquone、hydrocortisone、oligomycin の放射線増感効果を探索した。 2022年度は通常の条件下でin vitroでの増感効果を示すことができなかった。2023年度は膵癌組織は低酸素、低血流であることが知られておりその条件下で電子伝達系阻害薬の増感効果を得られるか検証した。低栄養については培養後1から4日目において、無血清培地にて培養し以降は通常培地にて培養した。低酸素については低酸素培養キットにて1日目から2日目に無酸素状態で培養した。 これらの条件下でcolony formation assayを行った。電子伝達系阻害薬の放射線増感効果は明らかではなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
膵臓癌細胞において電子伝達系阻害薬のin vitroでの放射線増感効果を示せなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
今まで膵癌細胞における電子伝達系阻害薬のin vitroでの放射線増感効果は示せていない。そのため今まで用いてきた薬剤と用量で電子伝達系が阻害できているかどうかを検討し、薬剤ごとの適切な用量や条件を探索する。そこで増感効果を得られた場合は、その条件下で放射線増感効果の機序を探索し、in vivoでの有効性も検証する。
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Causes of Carryover |
colony formation法にて各種電子伝達系阻害薬の放射線増感効果を示せず、引き続いての実験に必要な試薬などを購入していないため次年度使用額が生じた。2024年度には放射線増感効果を示す試薬・条件を同定し、その機序に関して実験を進める予定であり、その実験にかかる費用に次年度使用額を充てる予定である。
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