2022 Fiscal Year Research-status Report
人工子宮・人工胎盤システム管理下胎児治療(カテーテル手術)の安全性の検討
Project/Area Number |
22K07931
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
星合 哲郎 東北大学, 大学病院, 講師 (10569560)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 昌利 東北大学, 医学系研究科, 教授 (00451584)
埴田 卓志 東北大学, 大学病院, 講師 (30400360)
渡邊 真平 東北大学, 大学病院, 助教 (70509413)
佐藤 信一 東北大学, 大学病院, 助手 (30770359)
池田 秀之 東北大学, 大学病院, 助手 (40822888) [Withdrawn]
熊谷 祐作 東北大学, 大学病院, 助教 (90930008)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ヒツジ / 人工子宮 / 人工胎盤 / カテーテル |
Outline of Annual Research Achievements |
今日では胎児心臓超音波検査が広く実施されるようになり,その技術の進歩から先天性心疾患の診断率は著しく向上している.その中には胎児期に心不全から子宮内胎児死亡に至るものや,妊娠経過中に重症度が悪化して生後の治療では救命困難となるケースもある.重症大動脈弁狭窄症は左室出口の高度の狭窄により,最終的には左心低形成症候群となり,出生後は単心室修復を目指すことを余儀なくされる.胎内で左心低形成症候群への進行を防ぐ目的で,母体の腹壁から子宮内の胎児心臓へ穿刺針を進める胎児治療が試みられているが,決して安全とは言い難い. そこで我々は人工子宮で胎児を管理し,その管理下でカテーテル治療を実施できないかと考えた.人工胎盤を装着する臍帯静脈経由であれば,カテーテルを容易に挿入可能である.そのため本研究では人工子宮管理下におけるヒツジ胎仔へのバルーンを用いたカテーテル治療の有効性と安全性について評価する. はじめにヒツジ胎仔を妊娠103日に人工胎盤を装着し,人工羊水内で管理する.装着後3日で安定した胎児循環を維持できる状態で以下の手順でカテーテル治療を実施する; 1) 臍帯静脈からガイドワイヤーを挿入,2) 静脈管を経由して心臓内にカテーテルを進め,3) バルーンを拡張する カテーテル治療実施中の生理学的データに加え,妊娠108日で剖検した際の脳を含めた臓器損傷の有無により,有効性と安全性を評価する. 令和4年度には2例を実施し,1例はカテーテル治療を完遂し,生理学的データ,血液検体,剖検後の組織を採取した.もう1例は人工胎盤の回路トラブルにより心不全に陥ったため治療前に安楽死処置を施した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和4年度には妊娠ヒツジ4例を実験予定であったが,予定していた受胎が得られなかったため2例しか実施できなかった.またそのうち1例は人工胎盤の回路トラブルにより心不全に陥ったため治療前に安楽死処置を施した.そのため進捗状況はやや遅れている.
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Strategy for Future Research Activity |
人工胎盤の回路トラブルの原因はすでに究明されたため,令和5年度は全例にカテーテル治療をできる見込みである.
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Causes of Carryover |
令和4年度には妊娠ヒツジ4例を実施予定であったが,予定していた受胎が得られなかったため2例しか実施できなかった.またそのうち1例は人工胎盤の回路トラブルにより心不全に陥ったため治療前に安楽死処置を施した.そのため残額は来年度に実施する追加の実験に要する消耗品代金や解析費用に使用する.
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