2022 Fiscal Year Research-status Report
炎症性腸疾患における腸管上皮障害評価システムの構築
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22K08048
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
小林 真理子 筑波大学, 附属病院, 病院助教 (00932211)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土屋 輝一郎 筑波大学, 医学医療系, 教授 (40376786)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 炎症性腸疾患 / IBD人工モデル / 上皮障害度 |
Outline of Annual Research Achievements |
炎症性腸疾患(IBD)は寛解と再燃を繰り返す難治性の炎症性腸疾患である。現在の治療目標は炎症を制御し症状を改善させるのみならず、内視鏡的に潰瘍が存在しない粘膜治癒が提唱されている。これは炎症細胞に加えて腸管上皮細胞の修復までが病勢に密接に関与することを示唆しているが、上皮細胞の障害度を組織学的、機能的に評価するシステムは存在しない。申請者らはヒト大腸オルガノイドによるIBD人工モデルを構築し、IBD上皮脆弱性に関与する因子群を同定した。脆弱性因子を抑制させると炎症環境下においても上皮細胞の増殖促進を認めたことから、上皮細胞の脆弱性はIBDの病勢や予後に密接に関与するのではと着想した。本研究では、IBD患者検体由来の組織、オルガノイドを樹立し多角的な解析により上皮障害度を評価するシステムを構築することを目的とする。本年度はこれまで申請者らが同定してきた分子についての評価法をパイロット試験にて検討した。 また、IBD患者内視鏡検体から小腸・大腸オルガノイドを樹立した。オルガノイドは炎症刺激物質が含まれない培養条件にて1ヶ月以上培養し、検体採取前の体内の炎症環境の影響が排除された状態で解析を行った。解析項目は以下の通りである。 ・粘膜バリア機能:杯細胞数・Atoh1・MUC2・TFF3の発現を内視鏡生検検体の病理標本からHE染色及び免疫染色にて1腺管中の杯細胞数、各蛋白陽性細胞数を測定。・上皮脆弱性評価:ki-67、SLFN11の発現を評価。・炎症蓄積度評価:DUOXA2発現、テロメア長解析。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定した解析を順調に行なっているため。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度に施行した解析から、上皮障害に関する鍵分子を同定し、臨床検体を用いた予後予測、オルガノイドを用いた鍵分子の機能解析などを行う予定である。
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Causes of Carryover |
予想よりも少ない解析数にて評価システムを構築可能であったため助成金が生じている。 構築した評価項目が多いため細胞培養を多くするための試薬に使用する計画である。
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Research Products
(5 results)