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2022 Fiscal Year Research-status Report

ミニブタを用いた移植腎内3次リンパ組織形成と慢性移植腎障害進展機序の解明

Research Project

Project/Area Number 22K08737
Research InstitutionKagoshima University

Principal Investigator

関島 光裕  鹿児島大学, 先端科学研究推進センター, 協力研究者 (20568589)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 佐原 寿史  鹿児島大学, 総合科学域共同学系, 准教授 (90452333)
奥見 雅由  京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (60512978)
岩永 健裕  東京医科歯科大学, 統合研究機構, 技術職員 (40518916) [Withdrawn]
有吉 勇一  鹿児島大学, 先端科学研究推進センター, 学外協力研究者 (10643520)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywords移植・再生医療 / 腎移植 / 3次リンパ組織 / 慢性移植腎障害 / ミニブタ
Outline of Annual Research Achievements

慢性期に生ずる移植腎障害を制御することは世界的に重要な課題である。1次(胸腺、骨髄)、2次(リンパ節、扁桃腺、パイエル板等)リンパ組織に対し、3次リンパ組織(tertiary lymphoid structure: TLS)は、T細胞やB細胞と線維芽細胞などの間質成分から構成され、自己免疫やアレルギーなどの慢性炎症や癌病巣に出現するが、本研究は、移植臓器内のTLSが慢性移植腎障害の進展に重要な役割を果たすという考えのもと、主要組織適合性抗原(major histocompatibility complex: MHC)確立クラウン系ミニブタを用いた大動物実験によって、腎臓固有因子(臓器の加齢や内因性の自然免疫応答)や、移植腎臓を取り巻く環境因子(宿主加齢、移植手術関連因子、アロ抗原応答、免疫抑制剤)がTLS形成に及ぼす影響と、慢性移植腎障害進展の関連性を解明と新たな治療法の開発を目指すものである。
令和4年度は、腎臓固有+環境因子(加齢・自然免疫応答)が、TLS誘導や腎機能に関与するかを評価するため、申請者が既に確立した腎虚血再灌流障害IRIモデルにより、個体の年齢因子とTLS形成、腎機能や組織障害から修復/線維化に至る病理像との関連性を評価した(目的1)。
3歳以上の加齢個体を用い、左腎動静脈120分遮断による虚血誘導後に血流を再開し左腎にIRIを誘導し(右腎は摘出)、血清クレアチニンや腎生検をもとに腎障害やTLS形成について評価を行い、これまでの自験例(8ヶ月前後)を対照群として結果を比較した。1例で対照群よりも高度の腎障害を認め、またその症例で腎生検の結果高度のリンパ球集簇を認めたため、免疫染色によってTLSが形成されたものか判断する方針である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

令和4年度は研究課題の目的1の検討を進めることによって、加齢とTLS形成、あるいは腎障害の関係性について、基礎的な成果を得ることができた。今後の詳細な検討によって、予定通りに目的2に進むことができることから、おおむね順調に進展しているものと判断する。

Strategy for Future Research Activity

令和4年度に得られた結果から、今回用いた虚血再灌流障害モデルでは、加齢因子のみが腎像の病変進展に有意な影響を与えるかについて、結論づけることは困難であると考える。したがって今後、加齢ドナー腎を用いた移植腎障害進展機序の解明をはかるため、冷虚血(腎臓の保存)を含めたより高度の虚血因子の関与を考慮に入れた評価を行う目的2へと進み、獲得免疫系の関与の少ない移植モデルでの検討を行う。

Causes of Carryover

令和4年度は動物実験施設の改修のため動物飼育数の制限があり、前年度より施設で飼育を続けるブタを用いた評価を行った。従って、令和4年度には新たな動物購入を必要としなかったため、次年度使用額が生じることとなった。次年度は移植実験を実施することから計画通りに経費を使用することが予定されている。

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Published: 2023-12-25  

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