2022 Fiscal Year Research-status Report
レミマゾラムが体内時計と認知機能に与える影響の検討
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22K09122
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
小坂 麻里子 大分大学, 医学部, 助教 (50838943)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小山 淑正 大分大学, 医学部, 助教 (40468012)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 認知機能 / 敗血症 / 麻酔 |
Outline of Annual Research Achievements |
集中治療後の長期にわたる認知機能障害の問題が認識されており、その予後の改善は重要な課題である。認知機能障害の原因として、集中治療領域で頻繁に使用されるベンゾジアゼピン系麻酔薬がその一つとされている。しかし、申請者らは先行実験で、一般的に使用されるベンゾジアゼピン系麻酔薬のミダゾラムでは認知機能と密接に関係し体内リズムを司るPer2リズムの乱れが誘導されるが、新規ベンゾジアゼピン系麻酔薬であるレミマゾラムはPer2リズムが維持されることを見出した。この新しい知見から、ベンゾジアゼピン系麻酔薬が直接認知機能を障害するのではなく、認知機能障害を予防し得る新たな機序が存在すると着想した。本研究では、マウス敗血症モデルを用いて、未だ解明されていない、ベンゾジアゼピン系麻酔薬が認知機能に与える作用機序を解明し、重症患者の認知機能障害の改善につなげることを目標である。 まず、麻酔薬が行動リズムに及ぼす変化を検討した。レミマゾラム投与群はミダゾラム投与群、プロポフォール投与群と比較して行動抑制期間の短縮を認めた。内因性の行動リズム解析では行動周期や位相への影響を認め、さらなる解析を進めている。 今後、各種麻酔薬が認知機能に及ぼす経路の違い解明するため、海馬組織中の転写因子、mRNA発現の解析を行う。さらに、敗血症モデルを作成し、敗血症病態における各種麻酔薬が認知機能に及ぼす影響を検討することで、より集中治療の現場に即した状態で各種麻酔薬の影響を評価を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
麻酔薬が行動リズムに及ぼす変化を検討し、レミマゾラム投与群はミダゾラム投与群、プロポフォール投与群と比較して行動抑制期間の短縮を認めた。内因性の行動リズム解析では行動周期や位相への影響を認め、より掘り下げて解析を行う必要が生じたため、行動解析に時間を要している。
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Strategy for Future Research Activity |
各種麻酔薬投与後の行動リズムの解析作業を進める。さらに、各種麻酔薬投与後の海馬の遺伝子変化の検討を行う。 上記解析作業が終了した後に、敗血症モデルにおける各種麻酔薬投与後の行動リズム・海馬の遺伝子変化の解析作業に進む予定である。
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Causes of Carryover |
内因性の行動リズム解析では行動周期や位相への影響を認め、追加の解析を進める必要が生じたため、2022年度中に行う予定であった海馬組織中の転写因子、mRNA発現の解析を行えなかった。その分の試薬、動物の費用を次年度に施行する方針とした。 使用計画 各種麻酔薬投与後の海馬組織中の転写因子、mRNA発現の解析を行う予定である。上記の研究遂行にあたり予算を効率的に執行していく予定である。
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