2022 Fiscal Year Annual Research Report
New ovarian cancer treatment strategy using serum miRNA
Project/Area Number |
22K09654
|
Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
川原 莉奈 藤田医科大学, 医学部, 助教 (50767332)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 多久磨 藤田医科大学, 医学部, 教授 (10218969)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 卵巣がん / miRNA / 腫瘍マーカー |
Outline of Annual Research Achievements |
上皮性卵巣がん(EOC)患者の診断にはCA125が感度の点から血清腫瘍マーカーとして有用である。しかしながら、CA125は良性腫瘍でも異常値を示すことがあり、その特異度が問題となる。そこで、本課題では特異度向上のため血清miRNAを含めて検討し、良性腫瘍との鑑別を含めて、診断精度が向上するか否かを検討した。EOC患者、良性卵巣腫瘍患者、対照として健康な女性の血清を用い、miRNAの発現量は、リアルタイムRT-PCRにより定量化した。 疾患の検出性能は、統計的に解析した。コントロール群およびEOCにおいて、miR-200c-3pおよび-6134はコントロールと比較して有意に発現が上昇し、ROC曲線を用いたAUCではそれぞれ0.693および0.818であった。2つのmiRNAをCA125と組み合わせることで、AUCが0.907となり、高い診断精度を得ることができた。EOCにおけるmiR-200c-3p、-6134、CA125の発現量は良性卵巣腫瘍と比較して有意に上昇し、ROCではAUCがそれぞれ0.848、0.933、0.811となった。2つのmiRNAとCA125の組み合わせにより、AUCが0.952となり、高い診断精度を得ることができた。 2つのmiRNA(miR-200c-3pおよび-6134)は、EOCの診断バイオマーカーとなる可能性があり、さらにCA125と組み合わせることで、良性卵巣腫瘍とEOCを区別するのに有用な可能性が示唆された。
|