2022 Fiscal Year Research-status Report
Suppression of Hedgehog signaling pathway modulate Schwann cell function
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22K10116
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
佐藤 由美子 新潟大学, 医歯学総合病院, 特任助教 (70709857)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 友里恵 (山田友里恵) 新潟大学, 医歯学系, 助教 (20804537)
前田 健康 新潟大学, 医歯学系, 教授 (40183941)
瀬尾 憲司 新潟大学, 医歯学系, 教授 (40242440)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 末梢神経 / シュワン細胞 / 神経再生 / Hedgehogシグナル / Gli3 |
Outline of Annual Research Achievements |
正常な末梢神経では、HedgehogシグナルのリガンドであるDesert HedgehogがSchwann細胞より分泌されているが、Hedgehogシグナル活性は低く、その制御機構はほとんど分かっていない。我々はHedgehogシグナル活性の調節因子として働くGli3の機能に着目した。正常神経のGli3のwestern blotを行ったところ、Gli3は活性を抑制するrepressor formで存在することが分かった。さらに、Hedgehogシグナルの受容体であるPatched1とGli3の免疫染色により、これらはSchwann細胞に局在していることが分かった。神経を構成する他の細胞、すなわ神経細胞、血管内皮細胞、マクロファージなどにはGli3の発現は認められなかった。 次にヘッジホッグシグナルの活性マーカーであるGli1特異的に緑色蛍光蛋白を発現するマウスとGli3のノックダウンマウスを掛け合わせたマウス(Gli1creERR26RYFP+/+;Gli3+/-)の神経を観察したところ、Schwann細胞のGli1の発現が野生型マウスに比べて上昇していた。これらの結果から、正常神経内のHedgehogシグナルは、オートクラインシグナルとしてSchwann細胞に働いているが、Gli3によってその活性が抑えられていることが示唆された。さらに、Dhhの転写に必要なSox10が Schwann細胞に発現しており、Dhhの発現はHedgehogシグナル非依存的にSox10が調節している可能性があることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初に予定していたSchwann細胞特異的にGli3をノックアウトしたマウスの作製が完了していないため。同ノックアウトマウスを作成するために必要なトランスジェニックマウスを海外から輸入する必要があり、さらに凍結胚の販売がなく、個体復元後の生体を輸入するために時間がかかっている。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画に即した実験を行う。Schwann細胞特異的にGli3をノックアウトしたマウスの作成を引き続き進める。同マウスにvon-Frey テスト、tail flickテストを行い感覚機能を評価する。また、バランスビームテスト、 rotarodテストを行い運動機能の評価を行う。さらに神経伝導速度の測定を行う。これによりシュワン細胞の神経機能への影響を理解する。
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Causes of Carryover |
Schwann細胞特異的にGli3をノックアウトしたマウスの作製が完了していないため、次年度使用額が生じた。このため、Schwann細胞特異的にGli3をノックアウトしたマウスをを作製するために必要なトランスジェニックマウスを海外から輸入する。またさらに凍結胚の販売がなく個体復元後の生体を輸入するために使用する予定である。 加えて、マウスの運動機能テストに必要な物品の購入についても予定している。
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Research Products
(1 results)