2022 Fiscal Year Research-status Report
「否定表明」に焦点を当てたDating Violence予防プログラムの検討
Project/Area Number |
22K10937
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Research Institution | Tokyo Health Care University |
Principal Investigator |
畑下 博世 東京医療保健大学, 看護学部, 教授 (50290482)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
入駒 一美 東京医療保健大学, 看護学部, 教授 (00849359)
西井 崇之 東京医療保健大学, 看護学部, 講師 (30796412)
鈴木 ひとみ 京都先端科学大学, 健康医療学部, 准教授 (60462008)
河田 志帆 京都看護大学, 看護学部, 准教授 (70610666)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 高校生 / 否定表明 / 自己表明 / 境界線 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、①高校生が親密な他者(異性・同性・親)との関係において、どの様な「自己表明」「否定表明」をしているのか、自己・否定表明に影響する要因は何かを明らかにすることである。②その結果及び先行研究を参考に「否定表明」に焦点を当て、スマートフォンを用いたデートDV予防プログラムを作成し、その効果を検証することである。「相手を尊重する関係をつくる、ノーと言える関係をつくる、誰であろうと対等な関係性を構築する」様な介入に取り組むことは重要である。 本年度は、自己表明・否定表明に影響する要因を抽出する文献検討と要因を探求するための量的調査を予定していたが、諸事情により調査は来年度実施の予定となった。まず、今年度前半は研究者間で文献検討を行い、種々の影響要因について検討した。結果として、 投影法的図を用いた自己表明の仕方(無料の図柄で男女別ではなく、ジェンダーフリーの図とし、説明文は研究者で討議し作成した。)を選定した。次に、「自己表明」と「他者の説明を望む気持ち」尺度(柴橋氏開発)を用いることとした。柴橋氏は、「積極的に自己表明する力」と「他者が率直に自己表現することを望む気持ち」の2側面が若者の対等な対人関係において重要な要素であると指摘しており、本研究の重要な要素であると考えた。さらに、バウンダリー尺度(小山氏らが開発)を用いる。小山氏らは、意識的な境界は自分を保護することや、自分の領域を脅かす事を適切に拒否することによって、適切な距離感を保ち、健全な人間関係を保持することに繋がると述べている。この要素も大事な影響要因と考えた。 本年度後半では、調査実施のための依頼をA県の教育委員会と4高等学校を訪問し、調査実施の同意を得た。しかしながら、コロナ感染対策の移行期ということで教育現場は混乱が生じていたため、現場が落ち着つくであろう令和5年の5月~6月に実施することとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本年度は、デートDV影響要因の調査を行い、健康教育のための要素を抽出する予定であった。しかしながら、調査対象の教育現場はコロナ対策に混乱が生じ、本年度に実施予定の調査は延期せざるをえなかった。幸いにして、学校から来年度の5月以降であれば、感染対策も落ち着くと予想されるので、調査実施は可能であると申し出があった。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度は、確実にデートDV影響要因の量的調査を実施し、分析できることを目標とする。若者が回答しやすいようにスマートフォンを用いて、QRコードを読み込み、マイクロソフトフォームスへの回答を求める方法を採用する。このシステムに障害をきたすことがないように担当者や学校側と詳細な打ち合わせを行う。 次の年度は、この量的結果に基づき健康教育用パンフレット案を作成し、高校生や専門職から意見聴取を行い、評価指標や分析方法を検討する。同時にデートDV予防教育プログラム案を作成し、そのプロセス評価を行う。健康教育もスマートフォンを用いて行う予定である。
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Causes of Carryover |
本年度にスマートフォンを用いて実施する予定であった調査は、コロナ感染症対策の混乱により令和5年度に延期せざるをえなくなった。そのシステム体制の整備費用の支出が令和5年度となったため使用計画に修正が生じた。
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