2022 Fiscal Year Research-status Report
思春期・青年期における月経随伴症状の実態解明と時間栄養学的アプローチ
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22K10978
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
緒形 ひとみ 広島大学, 人間社会科学研究科(総), 准教授 (80455930)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢島 克彦 城西大学, 薬学部, 助教 (70632264)
木村 桃子 (萱場桃子) 公益財団法人神経研究所, 研究部, 研究員 (20759055)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 月経随伴症状 / 生活習慣 |
Outline of Annual Research Achievements |
現代女性の月経回数は、昔に比べて出産後の授乳期間の短縮傾向や少子化もあいまって昔と比べ9倍(約450回)に増加しており、それに伴い月経に関連する病気のリスクも増加している。月経に関連する健康問題の一つである「月経随伴症状」は、下腹部痛、腰痛、倦怠感、眠気、食欲亢進などの身体症状、イライラ、抑うつ、情緒不安定、集中力低下などの精神症状が生じる症状である。我が国の若年女性を対象とした調査によると、約95%が月経随伴症状を有していることが報告されており、生活の質の低下につながっている。月経随伴症状による通院費用、市販薬の費用と労働損失を合計した社会経済的な損失は年間6,828億円にもなると推計されている。 中学生と高校生のデータの一部を用いて、月経随伴症状と生活習慣の関係を検討したところ、睡眠の質を改善することで、月経随伴症状の緩和につながる可能性を報告した(「月経随伴症状と時間栄養学―若年女性に着目して―」時間栄養学研究の最前線、2023年3(1)1-6)。 現在も収集中の中学生から大学生のデータは、食物摂取量、栄養状態について尿メタボローム解析、睡眠の質について尿中メラトニン代謝産物などの結果も組み込み、さらに月経随伴症状の水分貯留や自律神経活動などの下位因子についても詳細な検討を行い、年代ごとに月経随伴症状の原因を突き詰めたい。 食事介入の方法は、別実験において検討を重ね、数カ月の生体情報のモニタリングについては、別実験でノウハウを蓄積・習得したところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
課題1の「月経随伴症状と関連がある因子の特定」については、中学生、高校生、大学生のデータを集めて解析を行っている。 課題2の「朝食摂取介入実験」については、準備をしている段階である。
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Strategy for Future Research Activity |
課題1については、データ収集しながら、さまざまな視点で解析する予定である。 課題2については、倫理委員会の承認が得られ次第、実験を開始する予定である。 また関連する実験や調査を行い、月経随伴症状の予防・改善効果について検討していく予定である。
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Causes of Carryover |
別実験において食事介入方法や数カ月の生体情報のモニタリングについてノウハウを蓄積・習得していたため、次年度使用額が生じた。今年度は、習得したノウハウを用いて食事介入実験を行っていく。
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Research Products
(13 results)