2023 Fiscal Year Research-status Report
発達特性をもつ児の保護者支援に向けた保健師のための技術教育プログラムの開発
Project/Area Number |
22K11098
|
Research Institution | Seirei Christopher University |
Principal Investigator |
江口 晶子 聖隷クリストファー大学, 看護学部, 教授 (00339061)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三輪 眞知子 聖隷クリストファー大学, 看護学部, 教授 (10320996)
竹中 香名子 愛知学院大学, 健康科学部, 講師 (40733192)
岩清水 伴美 順天堂大学, 保健看護学部, 教授 (60516748)
長谷川 喜代美 日本赤十字豊田看護大学, 看護学部, 教授 (90313949)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | 発達障害 / 保護者支援 / 保健師 / 支援技術 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、保健師、特に実践での支援経験の少ない保健師が、発達特性をもつ児の早期継続支援における保護者支援の技術を習得・向上するための教育プログラム(以下、プログラム)を開発することをめざしている。 2023年度は、発達障害の特性をもつ子どもの早期継続支援における保健師の保護者への支援技術について、保健師経験年数に応じた技術習得の現状および課題を明らかにすることを目的に、母子保健主管課の責任者による研究協力の了承が得られた447自治体の母子保健部門に所属する保健師874人を対象に、無記名自記式質問紙調査を実施した。 質問紙は、先行研究により作成した【領域A:親との間のニーズのずれを読み解くための支援技術(11項目)】,【領域B:子どもと保護者の変化を小出しに引き出すための支援技術(11項目)】,【領域C:それまでの支援の方向性や内容の転換を図り,支援を次の段階へと進めるための支援技術(9項目)】,【領域D:親子にとって安心できる支え手になるための支援技術(14項目)】の4領域45項目で構成される「保護者支援技術」を用い、各技術項目の実践場面における重要度(5件法)と自身の習得度(4件法)、および基本属性から構成した。現在、返送された質問紙の入力および分析を進めている。 それにより、『保護者支援技術』(4領域45項目)の各技術項目について、必要性の認識度と習得度を明らかにする。次に、保健師経験年数、自治体保健師の標準的なキャリアラダー等との関連について分析を行い、支援上の必要性は高いが、新任期保健師の習得度の低い技術項目を4つの技術領域別に明らかにしていく。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究は市町村保健師を対象とした研究のため、新型コロナ感染症の感染拡大に伴う対応により多忙な状況での研究協力依頼を控えていため、研究の開始が遅れたことで、研究全体の進捗に後れをきたしている。
|
Strategy for Future Research Activity |
2023年度に実施した質問紙調査の結果から、発達障害児支援に熟達している保健師8名程度を対象としたフォーカス・グループ・ディスカッション(以下、FGD)により、習得度の低い支援技術について、その習得を困難にしている要因、習得にあたり必要となる専門的知識、効果的な学習法や進め方に関する意見交換を行い、教育プログラムの学習目標(目標行動、評価条件、到達基準)および評価方法(評価項目と評価方法)を設定する。合わせて、学習目標を達成するための学習内容、学習方法を、「ID第一原理」の5要件に対応させる形で設定する。以上により、教育プログラムの原案を作成することをめざす。
|
Causes of Carryover |
本研究は市町村保健師を対象とした研究である。新型コロナ感染症の感染拡大に伴う対応により多忙な状況での研究協力依頼を控えており、研究の開始が遅れたことで、研究全体の進捗に後れが生じているが、市町村は、平常時の業務状況に戻りつつあるため、研究計画に沿って教育プログラムの作成に向けたフォーカス・グループ・ディスカッションおよび、原案の作成に進んでいく予定である。
|