2023 Fiscal Year Research-status Report
小規模事業場における事業場の特徴と地域の特性を踏まえた健康支援モデルの開発
Project/Area Number |
22K11175
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Research Institution | Aomori University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
千葉 敦子 青森県立保健大学, 健康科学部, 准教授 (30404817)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森鍵 祐子 山形大学, 医学部, 教授 (20431596)
中谷 淳子 産業医科大学, 産業保健学部, 教授 (60341525)
小笠原 メリッサ 青森県立保健大学, 健康科学部, 准教授 (60457736)
大西 基喜 青森県立保健大学, 健康科学部, 特任教授 (90314187)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 小規模事業場 / プレゼンティーズム / 健康づくり活動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、小規模事業場の健康支援に関する示唆を得るために、小規模事業場の経営者、健康づくり担当者、社員を対象に、健康増進活動の現状と課題を明らかにし、地域特性や事業場の特徴を踏まえた支援モデルを開発することである。 2023年度は、「小規模事業場のプレゼンティーズムの実態と関連要因の検討」について第96回日本産業衛生学会(2023.5.栃木県)で発表を行った。A県B卸団地内において従業員50人未満の9つの小規模事業場従業員203名を対象に、無記名自記式質問紙調査を実施した。プレゼンティーズムの測定にはWork Functioning Impairment Scale;WFunを用いた。WFunスコアを従属変数とし、時間外労働、主観的健康感、仕事の満足度、家庭の満足度、職場のソーシャルキャピタル尺度得点(WSC)、一般向けヘルスリテラシー尺度得点(CCHL)、日本語版ユトレヒト・ワークエンゲイジメント尺度得点(UWES-J)を独立変数とした重回帰分析を行った。その結果、WFunスコアには、家庭の満足度(β=-0.153,p=0.043)およびCCHL(β=-0.218,p=0.002)、UWES-J(β=-0.239,p=0.006)が有意な関連があった。WSCは有意な関連が認められなかった。 この結果から、プレゼンティズムの改善にはヘルスリテラシーを高めるような健康教育推進の必要性が示唆された。 今後は経営者と担当者を対象にしたインタビュー調査から、健康増進活動の課題を定性的に明らかにする予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2023年度は経営者と担当者のインタビューデータを分析し学会発表をする計画であったが、業務の調整がつかず思うように進めることができなかった。そのため、2024年度は優先的に行い、学会発表をめざす。
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Strategy for Future Research Activity |
現在は一つの地域をモデル的に分析している段階であるが、今後は得られた結果がその他の地域でも同様であるのかをアンケートを用いて評価する計画である。
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Causes of Carryover |
研究者の打ち合わせ会議をオンラインで実施したり、学会に合わせて対面で実施したため、旅費が不要となった。次年度は分析を対面で実施する計画であるため、その際に旅費を使用る予定である。
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