2022 Fiscal Year Research-status Report
認知症患者に効果的な早期退院支援プログラムの開発に向けた実践的研究
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22K11265
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Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
坂本 千晶 県立広島大学, 保健福祉学部(三原キャンパス), 助教 (00876899)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西田 征治 県立広島大学, 保健福祉学部(三原キャンパス), 教授 (90382382)
織田 靖史 県立広島大学, 保健福祉学部(三原キャンパス), 准教授 (50835080)
池内 克馬 県立広島大学, 保健福祉学部(三原キャンパス), 助教 (20876883)
増田 久美子 県立広島大学, 保健福祉学部(三原キャンパス), 助教 (00907363)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 退院支援 / 認知症 / 多職種連携 / 課題 |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度は認知症治療病棟における自宅への退院支援の現状と課題を明らかにすることを目的として,筆者ら所属施設の研究倫理委員会の承認を得て実施した. アンケート回答率は34.3%であった.過去1年間に自宅から入院した者の内76.3%が自宅へ退院し,その者の53.2%は平均在院日数が90日以上であった.退院支援が非常に充実している~やや充実している「充実群」と,あまり充実していない~全く充実していない「非充実群」の2群間の比較では,介護士,公認心理師,地域包括支援センター,居宅介護支援事業所など,充実群の方が携わっている支援者が有意に多かった.充実群の自宅への退院支援の内容は,入院前・時は「情報収集」「入院生活の準備」「自宅生活の整備」など,入院中は「多職種会議による目標・情報共有」「本人・家族・多職種での協働」など,退院時・後は「会議を通した情報共有と引継ぎ」「家族や関係機関への申し送り」「退院後の継続した連携」などが挙がった.支援の工夫は「役割分担」「自宅生活の見通し」など,課題は「家族と支援者の認識の不一致」「家族の協力が不十分」「マンパワーや時間の不足」「地域連携の不足」などが挙がった.また非充実群の内,入院前・時は27.2%,入院中は23.2%,退院時・後は38.8%の施設が「支援をしていることはない」と回答し,「退院支援に関わってない」などの回答もみられた. 充実群は非充実群と比較して,多様な支援者らと連携を図っていることが明らかとなった.また充実群は,自宅生活を見据え,入院前から退院後まで継続した様々な支援を提供しているものの,家族や地域との協働,マンパワーや地域連携の不足などの課題が残っており,回答者が退院支援に苦渋している背景も伺えた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概ね当初の計画通り進行している.
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は昨年度の結果をもとに,暫定版退院支援プログラムを改変し,複数施設での介入研究及び効果検証を実施する予定である.すでに研究協力の意向を示す施設は募っており,夏にオンライン研究説明会を実施予定である.認知症患者及び家族,支援者らに対する成果指標を用いた量的検証,またインタビューをもとにした質的検証を行う.なお認知症治療病棟以外の医療施設における試みも検討している.
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Causes of Carryover |
予算執行は当初の計画通りに進んでいるが、アンケート発送先が変更になったことに伴い誤差が生じている。今年度の介入研究において臨床実践の中で必要となる支援備品を購入する計画である。
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