2022 Fiscal Year Research-status Report
Establishment of body segment inertial properties of Japanese adults using MRI technology
Project/Area Number |
22K11490
|
Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
布目 寛幸 福岡大学, スポーツ科学部, 教授 (10270993)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大島 良太 大阪物療大学, 保健医療学部, 助教 (10914012)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | segment property / MRI |
Outline of Annual Research Achievements |
これまで多くのバイオメカニクス研究が、①死体標本の実測モデル、②体表面の3次元データから身体を一定密度と仮定したモデル、③Dual energy X-ray Absorptiometry (DXA) から2次元的に身体密度を求めるモデルから求められた身体部分慣性特性を使用している。しかしながら、主に日本人ではない成人男性を元にしたこれらのデータを漠然と体格の異なる日本人対象者に適用することは適切な研究手法ではないと考えられた。そこで本研究では、バイオメカニクス及び臨床歩行領域において日本人研究者が直面する問題を根本的に解決するために、核磁気共鳴画像法(MRI)によって生体内の組織の密度の違いを考慮した正確な日本人身体部分慣性特性を明らかにすることであった。 当初の研究計画では、研究初年度に核磁気共鳴画像法(MRI)から得た20mm 厚の生体のスライス画像を元に身体部分慣性特性算出する手法そのものを確立することであった。しかしながら、当初使用を予定していた核磁気共鳴画像装置が、本研究の求める性能を有していないこと、全身のスライス画像の取得に長い時間が必要であることが判明したため、直ちに求める性能を有し、使用可能な核磁気共鳴画像装置の選定を進めた。 幸いにも、当該装置の貸し出しが可能な機関を東京都に見つけることができ、当該機関の協力もあり、実際のデータ取得がすぐに開始できる状況となったため、研究計画をやや前倒して計30名の成人(男性19名・女性11名)を対象に核磁気共鳴画像法(MRI)により、20mm 厚の生体のスライス画像の収集を行うことができた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画において使用を予定していた核磁気共鳴画像装置が、本研究の求める性能を有していないこと、全身のスライス画像の取得に長い時間が必要であることが判明したため、直ちに求める性能を有し、使用可能な核磁気共鳴画像装置を選定する必要が生じた。 幸いにも、比較的速やかに当該装置の貸し出しが可能な機関を東京都に見つけることができ、当該機関の協力もあり、実際のデータ取得がすぐに開始できる状況となった。これまでの所、研究計画をやや前倒して計30名の成人(男性19名・女性11名)を対象に核磁気共鳴画像法(MRI)により、20mm 厚の生体のスライス画像の収集を行うことができた。 現在まで進捗状況を概観すると、当初の予期せぬトラブルにより研究開始直後の進捗具合は思わしくなかったものの、核磁気共鳴画像装置の選定後はその遅れを取り戻すことができたため、研究はおおむね順調に進展していると判断される。
|
Strategy for Future Research Activity |
これまでに使用してきた核磁気共鳴画像装置は、今後も使用可能なことを確認しているため、今後も東京都内の施設において計測を継続し、幅広い年齢層の男女のデータを5つの年 齢グループ(20歳台、30歳台、40歳台、50歳台、60歳台以上)ごとに独立してサンプリングを行い、各グループ20名、合計で男女200名(100名ずつ)の測定を目指す予定である。 一方、使用する核磁気共鳴画像装置は東京都にあるため、データ収集の効率を考えた結果、東京都においてデータ収集が行える研究分担者が必要と判断し、東京都在住であることに加え、データ収集に用いるMRI装置の仕様及び使用方法に精通している日本大学スポーツ科学部教授・小松泰喜氏を選定し、2023年度から研究分担者として追加する申請が認められた。これによって2023年度は、よりスムーズに研究を進展させることができると考えられる。
|
Causes of Carryover |
大学において配分される個人研究費を本研究の遂行に科学研究費補助金と合わせて使用することができ、次年度使用額が生じた。 次年使用額は核磁気共鳴画像装置の使用料及び国際学会において研究資料を収集する目的に使用予定である。
|