2023 Fiscal Year Research-status Report
誤りをおかしたユーザ行動を考慮しながら超低遅延を実現する帯域割当方式
Project/Area Number |
22K12015
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
宮田 純子 芝浦工業大学, 工学部, 准教授 (90633909)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 誤り確率 / 確率進化ゲーム理論 / 待ち行列理論 |
Outline of Annual Research Achievements |
局側装置であるOLT (Optical Line Terminal)と終端装置であるONU (Optical Network Unit)との最大伝送容量が大規模となることを想定した次世代伝送光アク セス網のNG-PON2 (Next-Generation Passive Optical Network 2)の上り通信では,時分割多重で送信の予約をすることからパケットの平均遅延時間を減らすた めに効率的な帯域割当方式が必要となる.既存の帯域割当方式は,平均トラヒック負荷は既知パラメータとして設計されていたが,帯域割当方式を実現するため には,複雑化する未知の平均トラヒック負荷を適切に推定することが必要不可欠となる.そこで本研究では,未知の平均トラヒック負荷を大きく変更させ得る ビットレート選択などにおけるユーザの誤り行動を確率進化ゲーム理論に組み込むことで真のトラヒックの負荷を推定し,推定されたトラヒックに対して使用効 率をあげつつ,平均遅延時間を減少させる新たな帯域割当方式を待ち行列理論を用いて期間内に実現することを目的とする. 昨年度は、画質選択など,誤った 行動をとってしまうユーザ行動を確率進化ゲーム理論を用いてモデル化し、それによって導出されたトラヒックがどう変化する か特性解析を行った。さらにこ のトラヒックをもとにした資源割り当て法も提案した。今年度は,誤りをおかしたユーザの遅延時間の評価を行うための基礎検討として、無線環境におけるス ループット特性について解析を行った。この解析では、ユーザをUAV端末として拡張させ、特性解析を行った。その結果、風などによるUAVの軌道誤りを考慮する ことでスループットが大きく変わることが明らかとなった。本研究により、ユーザのみならず、UAVなどの機器の誤り特性も考慮した新たな資源割当法を考案することに成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
誤りをおかす対象をUAVにも拡大して、無線LAN環境におけるスループットを導出し解析することに成功したため。
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Strategy for Future Research Activity |
誤りをおかす対象をユーザのみならず、UAVにも拡大して遅延時間などのQoSが高まる方式を再度考察していく予定である。
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Causes of Carryover |
今年度発表する予定だった国際会議が、国内で開催の国際会議に変更になったため。
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