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2022 Fiscal Year Research-status Report

明治以降の近代日本における信仰遺物の「語り」と「記憶」の研究

Research Project

Project/Area Number 22K12984
Research InstitutionDoshisha University

Principal Investigator

三輪 地塩  同志社大学, 神学部, 助教 (40906632)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywordsキリシタン史 / 近代日本キリスト教史 / キリシタン遺物 / 記憶・叙述・語り / イメージ形成
Outline of Annual Research Achievements

研究題目は「明治以降の近代日本における信仰遺物の「語り」と「記憶」の研究」とし、とりわけ明治中期以降、昭和中期にかけて起ったキリシタン・ブーム期のキリシタンイメージ形成における「聖遺物」の果たした役割について研究するものである。
本研究の初年度(合計3年)は、以下の3件の研究調査並びに聴き取りを行った。一つ目は、長崎県平戸市である。「平戸市生月町博物館・島の館」の所蔵品並びに長崎キリシタンの第一人者である本博物館学芸員の中園成生氏に聞き取りを行い、本研究の現在地点についての状況を聞くと共に、中園氏の主張や考えを聞くことが出来た(6月11日~12日)。二つ目は、福岡県福岡市の西南学院大学博物館を訪問し、キリシタン関連の所蔵品の閲覧ならびに学芸調査員鬼束芽依氏への聴き取りを行った(6月14日)。西南学院大学博物館にはキリシタン聖遺物に該当する所蔵品が多くあり、その中でも、真偽の不明な所蔵品も少なくない。これらが博物館に届いた由来やあまり公開されていない所蔵の経緯について話を聞くことが出来たのは有意義であった。三つ目は、大阪府茨木市にある「茨木キリシタン遺物史料館」の所蔵品調査ならびに職員でありキリシタンの末裔関係者である東麻里亜氏への聴き取り調査を行った。
また、2022年11月25日15時から、同志社大学神学部主催・基督教研究会の公開講演を行った。上記の研究調査などを用い、資料提示の許可や学芸員たちからの助言なども頂戴した。講演会のテーマは「キリシタン研究の現在-キリシタン・イメージの形成とキリシタン・ブームに関する考察-」と題して行った。その内容は、同志社大学のホームページ内、同志社大学神学部・神学研究科 オープンコースウェア(OCW)から講演動画が視聴できる(URL:https://ocw.theo.doshisha.ac.jp/movie/?pk=1672025198)

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

研究費の使用に関しては、予定よりも大幅に少ないものの、予定していた幾つかの研究調査を実施し、有益な情報を得ることができ、且つ、重要資料の撮影も行うことができたことにより、ある程度の成果があげられたと考えている。当初予定は、長崎北部地方、長崎市内、西南学院大学博物館、天草地方を含む熊本県内キリシタン史跡と熊本大学での資料調査を考えていたが、時間的な制約があり、熊本県内の関連諸史跡に調査に行くことが出来なかった。しかしながら、近隣の史跡である茨木キリシタンへの調査を行い、ここで多くの資料や証言を受けることが出来たのは、大変有意義なものであった。このような経緯から、「おおむね順調に進展している」とした。

Strategy for Future Research Activity

本研究課題については、今後も研究方法を変更することなく予定通り進めていくつもりである。2023年度は、今年決行が叶わなかった熊本市・天草地方と、でのキリシタン史跡・聖遺物の調査、並びに聴き取りを行うこと。また今年出来なかった学会での研究発表を行うことである。(所属学会は、日本宗教学会、日本基督教学会、キリスト教史学会)。

Causes of Carryover

約37万円の使用差額が出ている理由及びその内訳は以下の通り。
①当初予定していた熊本県内キリシタン関連史跡調査並びに聴き取り調査を行うことが出来なかったこと。②所属学会(3学会)が東京都内や宮城県仙台市で2泊~3泊の予定でそれぞれ行われる予定であったが、これらが軒並みオンラインのみの開催になったため。
③上記の①における調査資料の収集費用、並びに聴き取りのための謝礼の支出が無くなったため。
今後の使用計画としては、①の研究調査と茨木キリシタン史料館への再訪問、②の3学会への参加と研究発表などを行う。学会会場はそれぞれ次の通り。日本宗教学会(東京外国語大学・東京都)、日本基督教学会(上智大学・東京都)、キリスト教史学会(東北学院大学・宮城県仙台市)。

Remarks

講演録掲載:「キリシタン研究の現在-キリシタン・イメージの形成とキリシタン・ブームに関する考察-」『基督教研究(85巻・第2号)』(2023年12月発行予定)

  • Research Products

    (3 results)

All 2022 Other

All Presentation (1 results) (of which Invited: 1 results) Book (1 results) Remarks (1 results)

  • [Presentation] キリシタン研究の現在―キリシタン・イメージの形成とキリシタン・ブームに関する考察―2022

    • Author(s)
      三輪地塩
    • Organizer
      同志社大学 基督教研究会
    • Invited
  • [Book] 夜明けを共に待ちながら2022

    • Author(s)
      朝岡 勝、松谷曄介、森島 豊
    • Total Pages
      188
    • Publisher
      教文館
    • ISBN
      978-4-7642-7461-7
  • [Remarks] 同志社大学神学部・神学研究科 オープンコースウェア(OCW)

    • URL

      https://ocw.theo.doshisha.ac.jp/movie/?pk=1672025198

URL: 

Published: 2023-12-25  

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