2023 Fiscal Year Research-status Report
実践コミュニティ型言語教育:大学生の主体性とキャリア形成を重視した日本語教育
Project/Area Number |
22K13637
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
佐川 祥予 静岡大学, 国際連携推進機構, 講師 (70849322)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 実践コミュニティ / キャリア / 職場 / ライフストーリー / ナラティヴ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、社会との繋がりを重視した実践コミュニティ(Community of practice(CoP))型の日本語教育に着目し、タイの大学における実践事例の検討を通じて、大学卒業後の人間・キャリア形成を見据えた大学日本語教育の枠組みを提示することを目的とする。また、教育現場や実社会におけるCoPについての検討を行いながら、CoP概念の再考に取り組むものである。 本年度は、タイ出張を行い、現地に赴きフィールドワークを実施した。対象となる教育機関において、教員及び卒業生双方へのインタビュー調査を行った。教員側からは、学生への日本語教育や、キャリア形成・支援等に関する考えを聞くことができた。また、卒業生からは、個々の職場における様々な語りを聞くことができた。職場に関するナラティヴは、卒業後の実社会における複数のコミュニティとの接点や人的ネットワークの構築に関する示唆的な内容を含むものであった。得られたナラティヴを多角的に分析し、社会学的な観点からアプローチを行い、分析の視点の整理を行った。 次年度のインタビュー調査の準備・調整を行った。次年度も引き続き、インタビュー調査を継続していく予定である。また、CoP関連及びその周辺のコミュニティをキーワードとした文献研究を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、タイ出張を行い、現地でのフィールドワークを実施した。教員及び卒業生双方へのインタビュー調査を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度、引き続き、対象となる教育機関においてインタビュー調査を実施する。教育者及び卒業生双方のライフストーリーを収集し、教育環境やCoPへの参入過程の観点から分析を行う予定である。
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Causes of Carryover |
本年度は、日程の関係で、当初の予定より短い期間でタイ出張を行ったため、次年度使用額が生じた。次年度、実施回数や滞在期間を調整しつつ、インタビュー調査を実施予定である。
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