2022 Fiscal Year Research-status Report
On-site cancer diagnosis by high-sensitivity detection of genomic abnormalities in residual tumor samples
Project/Area Number |
22K16010
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
林 明宏 旭川医科大学, 医学部, 客員助教 (30459573)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 遺伝子変異 / デジタルPCR / 膵癌 / 胆道癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
膵胆道系腫瘍の確定診断における細胞・組織診において、採取可能な細胞・組織量が少ないために検体不適正(insufficient material)と判定される場合がある。本研究では、膵腫瘍患者を対象に、実地臨床で適確・迅速・安価に運用可能なPCR遺伝子診断システムの構築を目的とする。先行研究で、生検等の生体試料から核酸精製行程をスキップし、微量核酸の絶対定量が可能なデジタルPCR装置を用い液滴への核酸封入によるKRAS変異の有無を簡易検出する方法を開発した(Water-burst法:特願20-192P)。2022年度は本法を改良し、蛍光強度を二次元に表示することでKRASのコドン12変異のうち頻度の高い3種類 (G12D, G12V, G12R)とGNASのコドン201変異2種類 (R201H, R201C) を合わせた5種類のマルチプレックス検出系、加えてKRASコドン12/13に関する頻度の低い5種類 (G12C, G13Dなど)を組み合わせたマルチプレックス検出系の2種類の多重解析技術を構築した。さらに複数のドライバー変異のhotspot変異検出のため領域特異的増幅(ターゲットエンリッチメント)は可能かを検証した結果、膵腫瘍疑いの患者から採取した生検検体等を試料に1ng以下の微量核酸においてもKRAS及びGNAS変異の同時検出と変異タイプの特定が可能なことが確認できた(J Mol Diagn 2023, in press)。2023年度は、反応系を高速化するためSso7d融合ポリメラーゼ等の酵素や反応パラメーターの見直しを行うと共に、癌抑制遺伝子を同時に検出可能な系へと発展させたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでは、KRASなどの特定のがん関連遺伝子を標的に、1回の反応で複数の重要なhotspot変異を迅速にスクリーニングできるように設計された市販のデジタルPCR用のマルチスクリーニングキットを使用していた。このため、変異タイプの特定ができなかった。マルチプレックス法の検証により、この問題は解決できた。さらにターゲットエンリッチメントの最適化により、わずか40pgのDNAからKRASコドン12/13,61、そしてGNASのコドン201の広い変異種を検出することが可能となり、膵切除組織から得られた微量なFNA組織や、生検針の洗い液に含まれる試料などを用いた変異同定に成功した。 しかし、流通している標準的なドロップレット方式のデジタルPCRシステムでは、FAMとHEX(またはVIC)という2波長の蛍光を別々に検出して各々変異及び野生型のDNA検出を行う原理であるため、同時検出できる変異タイプには数的制限がある。従って、複数遺伝子の多岐にわたる変異タイプを特定するためには、現状ではターゲットエンリッチメント後に複数の反応系へ分割する必要があり、試料採取現場で実施可能なオンサイト検査法とするには、turn around timeを含む課題がある。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は、反応系を高速化するためSso7d融合ポリメラーゼ等の酵素や反応パラメーターの見直しを行う。先行研究で核酸精製を行わずに微量な生体試料のデジタルPCR解析を行うWater-burst法を開発したが、未精製のcrude DNAをテンプレートとすることによる非特異反応が危惧される。このため、RNA-DNA hybrid primer(rhAmp primer;ランプ法)を用い系の改良を試みる。また、所属する研究チームでは、6色の蛍光検出が可能なデジタルPCR装置(Bio-Rad社:QX600 Droplet Digital PCRシステム)を導入したため、癌抑制遺伝子を同時に検出できる系の構築にもチャレンジしたい。
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Causes of Carryover |
2022年度に導入を予定していたマルチカラーデジタルPCRの稼働が遅れ、これに関わる消耗品の発注ができなかったため、2023年度へ繰り越した。
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Research Products
(6 results)
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[Presentation] Tumor-suppressive effect of mutant GNAS through the restriction of tumor aggressiveness in established pancreatic cancer.2022
Author(s)
Hidemasa Kawabata, Yusuke Ono, Nobue Tamamura, Hiroki Sato, Kenji Takahashi, Kenzui Taniue, Tetsuhiro Okada, Syugo Fujibayashi, Akihiro Hayashi, Takuma Goto, Hiroaki Konishi, Mikihiro Fujiya, Hidenori Karasaki, Andrew S. Liss, Yusuke Mizukami, Toshikatsu Okumura.
Organizer
DDW2022/AGA2022
Int'l Joint Research
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[Presentation] Molecular barcode sequencing using duodenal fluid for profiling genomic alterations in pancreatic neoplasms.2022
Author(s)
Yusuke Ono, Kenji Takahashi, Akihiro Hayashi, Toru Kawamoto, Tetsuhiro Okada, Keisuke Kimura, Nobuyuki Yanagawa, Hirotoshi Iwano, Kuniyuki Takahashi, Hidenori Karasaki, Yusuke Mizukami.
Organizer
第26回国際膵臓学会
Int'l Joint Research
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[Presentation] Mutant GNAS limits tumor aggressiveness in established pancreatic cancer via antagonizing the KRAS-pathway.2022
Author(s)
Hidemasa Kawabata, Yusuke Ono, Hiroki Sato, Kenji Takahashi, Tetsuhiro Okada, Syugo Fujibayashi, Akihiro Hayashi, Takuma Goto, Mikihiro Fujiya, Yusuke Mizukami, Toshiktsu Okumura.
Organizer
第26回国際膵臓学会
Int'l Joint Research