2023 Fiscal Year Research-status Report
Establishment of new treatment for jaw deformity using CNP
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22K17201
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山中 茂樹 京都大学, 医学研究科, 助教 (80637596)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 顎変形症 / 内軟骨性骨化 / C型ナトリウム利尿ペプチド / CNP |
Outline of Annual Research Achievements |
顎変形症は遺伝要因や環境要因が強く関わり発症する多因子疾患と考えられている。現在、その治療法は主に手術による高侵襲な治療を行っているのが現状であり、低侵襲な新規治療法の確立が期待される。これまで我々は、強力な内軟骨性骨化促進因子であるC型ナトリウム利尿ペプチド(CNP)の血中濃度上昇が、骨系統疾患に生じる顎変形症に対し有効であることを明らかにしてきたが、最適な投与時期の検討は行われていない。本研究の目的は、投薬による低侵襲な顎変形症の新規治療法の確立を目指すことである。 新生児期からの血中CNP濃度の上昇が軟骨内骨化を促進することで顔面中央部の骨格形成に影響を与えることは明らかとなっており、何週齢までのCNP投与が顎顔面形態に対してより有効な投与時期かという検討を行った。その結果、若齢期のマウスにCNP投与を行ったところ、上顎骨の矢状方向への成長を認めた。今後は若齢期の顎変形症モデルマウスにCNPの遺伝子導入を行い、頭蓋骨採取、頭蓋骨の形態学的解析、軟骨結合部の組織学的解析、有効性の評価を行っていく予定である。機序の異なる、顎変形症モデルマウスに対し、CNP投与の最適時期や可能性だけでなく、CNP治療の開始リミットを探りたいと考えている。そして、その結果を通して、投薬による低侵襲な顎変形症の新規治療法を確立させることを目指したい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和4年度に引き続き、令和5年度もWTマウスに対し、CNP投与時期の検討を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、顎変形症の発症メカニズムの解明の研究を行うとともに、臨床応用に向けた研究を継続していく。
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Causes of Carryover |
調達の方法の工夫などにより、当初計画より経費の使用が節約できたことにより生じた。
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