2023 Fiscal Year Research-status Report
脳梗塞治療の提供実態と地域差に関する研究:地理情報とNDBを用いた分析モデル構築
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22K17337
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Research Institution | National Institute of Public Health |
Principal Investigator |
森井 康博 国立保健医療科学院, その他部局等, 研究員 (70880574)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 経皮的脳血栓回収療法 / アルテプラーゼ静注療法 / 地理的アクセシビリティ / 地理情報システム / 費用対効果 / リハビリテーション / 脳梗塞 / NDB |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、主にアルテプラーゼ静注療法(t-PA)、経皮的脳血栓回収療法(血管内治療)、リハビリテーション(リハビリ)に焦点を当て、レセプトの悉皆データベースであるNDB等を用いて脳梗塞治療提供の実態や地域差を評価すること、および、統計モデリングにレセプト情報・特定健診等データベース(以下、NDB)を用いることにより治療実施率の地域差に影響する要因を分析するモデルを構築すること、および地域差を明らかにすることである。 厚生労働省へのNDBデータ第三者提供の申請に関する対応や作業環境の整備などを行った。今年度は公開データであるNDBオープンデータ等を用いた脳卒中リハビリの地域差についての分析や、関連文献の調査を行った。 本研究で対象としているt-PAや血管内治療は高い治療効果を有するにもかかわらず実施率自体が低く、地域差がある点で課題がある。治療提供の現状や地域差を悉皆的に分析した研究はないことから、上記の本研究の成果および本研究より今後得られる成果は脳梗塞治療提供の地域差や、その要因を悉皆データを使用して評価することを通じて、脳梗塞治療提供の質向上や均てん化を図るための施策立案における有用な知見となることが期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
レセプト情報・特定健診等データベース(以下、NDB)データの第三者提供の申請において再審査となったために当初の計画より数か月レべルの遅れが発生している。さらに、NDBデータの提供を受けるまでにも時間を要しているところである。
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Strategy for Future Research Activity |
レセプト情報・特定健診等データベース(以下、NDB)データ手に入り次第、集計・分析のためにデータベース化する作業を行う。その後、構築したデータベースを用いて結果の集計を行う。NDB集計データや分析した地理的パラメータを用いて、ア ルテプラーゼ静注療法や経皮的脳血栓回収療法等の治療実施率の地域差に影響する要因を分析する統計モデリングの分析を行う。 上記の分析が終了した後に、学術論文等への研究成果の公表を行う。
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Causes of Carryover |
NDBデータの提供が遅れていることにより、データ提供手数料やデータセット作成に関する委託料がまだ支払われていないため。
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