2023 Fiscal Year Research-status Report
Development of a nursing education program to acquire decision support skills for patients undergoing cancer clinical trials
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22K17475
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Research Institution | Nagano College of Nursing |
Principal Investigator |
熊谷 理恵 長野県看護大学, 看護学部, 講師 (80405125)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | がん患者 / がん臨床試験 / 看護師 / 意思決定支援 / 療養生活 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、エキスパートナースのみならずジェネラルナースを対象にがん臨床試験に関する意思決定支援実践力の獲得と向上を目指す教育プログラムを開発することである。 2022年度までに、がん臨床試験を受ける患者の意思決定を支えるための看護指針(若手研究B:研究課題:26861899)」を基盤に、尺度原案作成のため、看護実践の項目内容を検討し、がん臨床試験看護のエキスパートによる内容妥当性の検討を実施した。また、尺度原案策についてがん看護経験者による表面妥当性の検討を実施し、尺度原案を抽出した。当該年度は、質問紙調査の準備を進めるとともに、予備的調査として、看護師およびがん臨床試験経験年数による意思決定支援の相違について分析した。看護師およびがん臨床試験経験年数の差に関係なく、がん臨床試験への参加と継続の意思決定支援や患者の意思に基づく療養生活を継続できるための支援は実施されていることが明らかとなった。患者の思いや希望を表出できる協同関係を築くという支援は、看護師およびがん臨床試験経験年数はともに高群の方が高いことが明らかとなった。この支援は、治療を受けるがんサバイバーの療養生活の体験を受け止めながら、治療選択、治療および療養生活という多岐にわたって、がん患者の安寧を保つための高度な護実践である。このような高度看護実践を行うかどうかの看護師の判断には、科学的知識よりも経験的知識の方が大きな役割を果たすことが指摘されているため、経験年数による相違が生じたと推察できた。そのため、がん臨床試験に参加する患者の多様性や希望を理解し、患者の思いや希望を表出できる協同関係の構築支援に関する看護師教育が重要であり、教育プログラム作成する上での一つの指標となることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
質問紙調査実施の準備は整っている。しかし、当該年度は大学および大学院教育業務の増大に伴い、研究実施時間の確保が困難であったため。
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Strategy for Future Research Activity |
質問紙調査の準備は整っているため、研究機関への依頼、調査用紙の配布等などを行い、データ収集および分析を行っていく。
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Causes of Carryover |
実施予定であった質問紙調査が翌年度に繰り越されたため、翌年度に繰り越した。
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