2023 Fiscal Year Annual Research Report
粗視化とつながりの再構成による観光流動の地理空間関係データのスペクトル解析
Project/Area Number |
22K18502
|
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
中山 晶一朗 金沢大学, 融合科学系, 教授 (90334755)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川澄 厚志 金沢大学, 融合科学系, 准教授 (00553794)
小林 俊一 金沢大学, 地球社会基盤学系, 准教授 (10243065)
丸谷 耕太 金沢大学, 融合科学系, 准教授 (50749356)
|
Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2024-03-31
|
Keywords | 観光流動 |
Outline of Annual Research Achievements |
新型コロナウイルス感染症が令和5年5月8日から5類感染症へ移行し,ようやくコロナ禍から平常へ社会が移行し,観光需要も戻りきつつあり,一つの重要な成長産業としての観光が注目されている.観光の捉え方には様々なものがあるが,それを日常圏から移動し,非日常を楽しむことと捉えると,移動が一つの重要な観点である.また,近年,日常・非日常の境界があいまいとなりつつあり,様々な移動が重要な「移動前提社会」を迎えている.本研究は,最新データサイエンス技術を適用して,地理空間的移動や流動データの粗視化とつながりの再構成を行い,観光客等の移動・集客解析を行うものである.全国幹線旅客純流動調査などから地域のゾーン間の移動量データを得ることが可能であり,令和5年度は,それらの移動量データを行列形式でまとめ,その行列を分解することで,移動の要因を分析することなどを目的とするモデル・手法の検討を行った.移動には時間やコスト(費用)がかかり,移動コストに貨幣換算した時間を加えた一般化コスト(一般化費用)について,距離が長く,コストが大きいと,そのゾーン間の移動量は小さくなる傾向があり,コスト以外の条件が同じならば,移動コスト(一般化コスト)が大きなゾーン間の移動量はコストが小さいゾーン間よりも少なくなることを利用し,ランダム効用理論に基づいたロジットモデルによって,移動量データ行列を分解することの可能性などについて検討を行った.
|