2022 Fiscal Year Research-status Report
Capturing the behavior of functional RNAs across the plant-animal boundary contributing to bioregulatory actions
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22K19154
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
藤村 由紀 九州大学, 農学研究院, 准教授 (20390304)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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Keywords | miRNA / 機能性RNA / ファイトケミカル / 緑茶 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、食餌性の植物由来機能性RNAの一種であるmicroRNA(miRNA)が動物体内でも作用する可能性が示され、植物-動物間の界を超えたmiRNAの役割が注目されつつある。そこで本研究では、生体調節作用を有する代表的な食餌性植物のmiRNA発現プロファイルを取得し、その機能制御に関わるmRNAにも焦点を当て、生体調節作用と連動する特徴的な機能性RNA-mRNA制御構造の一端を明らかにし、植物-動物間の界を超えた機能性RNAのふるまいの可視化を試みる。そこで本年度の研究では、多彩な生体調節作用を有し、かつ、申請者の研究実績のある緑茶(Camellia sinensis L.)の miRNA 発現プロファイリングと共に、その機能制御に関わる circRNA あるいは miRNA の標的となる mRNA を見出すことを試みた。代表的な機能性植物(緑茶)中の miRNA 発現プロファイリング、すなわち、独自保有の緑茶品種ライブラリーの中から生理活性の異なる数種の茶葉を選抜し、それらの試料から RNA を抽出し、次世代シーケンス解析によって品種固有の miRNA 発現プロファイルを取得した。また、取得した miRNA 発現プロファイル情報を公共 Public Database に供することで、miRNA と相互作用を示す一連の mRNA候補情報を取得した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
従来予定していた茶サンプルの次世代シーケンス解析が完了するとともに、機能性RNAの標的となるmRNA情報が取得できたため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、緑茶の特徴的な miRNA の機能制御に関わると推察されるノンコーディングRNAの一種である環状RNA(circRNA)を探索する。また、投与動物における緑茶由来の機能性RNA の 体内レベルの検証を行う。さらに、これら機能性RNAに影響を受ける動物細胞内 miRNA/circRNA /mRNA との潜在的関係性も調査し、それらの機能的ネットワーク構造の理解を目指す。
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Causes of Carryover |
当初の予定を変更して、動物実験を次年度に全てを実施することを決定し、それに関連した消耗品や人件費、関連成果の発表を当初の計画よりも多く使用する予定である。
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Research Products
(7 results)