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2023 Fiscal Year Research-status Report

スクレロスチンによる造血幹細胞ニッチおよび間葉系幹細胞の調節機構の解明

Research Project

Project/Area Number 22K19638
Research InstitutionMatsumoto Dental University

Principal Investigator

小出 雅則  松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 准教授 (10367617)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 小林 泰浩  松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 教授 (20264252)
岩本 莉奈  松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 助教 (20907216)
山下 照仁  松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 准教授 (90302893)
Project Period (FY) 2022-06-30 – 2025-03-31
Keywordsスクレロスチン / 造血幹細胞ニッチ / 間葉系幹細胞
Outline of Annual Research Achievements

造血幹細胞は骨髄のニッチ(微小環境)で維持される。このニッチはCAR細胞で構成されており、洞様毛細血管周囲に局在する。CAR細胞は造血幹細胞を維持する。CAR細胞自身は、骨芽細胞を供給する間葉系幹細胞 (MSC) である。近年、スクレロスチンが造血幹細胞ニッチの機能を調節する可能性が示された。本研究では、スクレロスチンのMSC維持や分化促進作用を担っている分子の同定を目標とする。
(1) Sost遺伝子欠損マウスの骨髄細胞を採取して、幹細胞や血球系、リンパ球マーカーをフローサイトメーターで解析している。現在、Sost遺伝子欠損マウスの骨組織で幹細胞や血球系、リンパ球マーカーの評価を行っている。
(2) Sost欠損マウスのMSCと周囲血管を組織学的に解析している。これらの結果を基に、Sost欠損マウスの骨組織における網羅的遺伝子発現解析を行い、スクレロスチンがMSC維持や分化促進作用に及ぼす影響を明らかにしていく。更に、その作用を担っている分子の同定を行っていく予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

実験計画通り、(1) Sost欠損マウスの骨髄細胞を採取して、幹細胞や血球系、リンパ球マーカーをフローサイトメーターで解析し、骨組織との整合性や違いを評価している。(2) Sost欠損マウスのMSCと周囲血管を組織学的に解析し、Sost欠損マウスの骨組織における遺伝子発現解析との整合性を評価している。最終的に網羅的遺伝子発現解析からその調節因子を探索する予定である。

Strategy for Future Research Activity

MSCおよび造血幹細胞ニッチの解析およびスクレスチン阻害で誘導されるMSCとニッチ因子の同定を目的として、以下の研究を推進する。
(1) スクレロスチンがMSCに及ぼす影響の解析
WTマウスに抗スクレロスチン中和抗体を投与して、成体でのMSCと血管を組織学的に解析する。解析結果を指標にし、Sost遺伝子欠損マウスや抗スクレロスチン抗体投与マウスの骨組織における網羅的遺伝子発現解析を行う。骨代謝の評価は、μCT、骨形態計測、および血清骨代謝マーカーの測定を行う。スクレロスチンが成体でのMSCと血管に及ぼす影響を明らかにしたい。
(2) スクレロスチンが造血幹細胞ニッチに及ぼす影響の解析
WTマウスに抗RANKL中和抗体を投与することでスクレロスチン発現を増加させ、骨髄中のB細胞の分化と生存をフローサイトメーターで解析する。骨髄の網羅的遺伝子発現解析より、造血幹細胞ニッチやB細胞の分化因子を見出す。スクレロスチンが造血幹細胞ニッチに及ぼす影響を明らかにしたい。

Causes of Carryover

必要な実験試薬を購入できない残額となり、次年度の実験試薬購入の補助予算とした。

  • Research Products

    (9 results)

All 2023 Other

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results,  Open Access: 1 results) Presentation (4 results) (of which Invited: 1 results) Book (2 results) Remarks (1 results)

  • [Journal Article] Sclerostin deficiency effectively promotes bone morphogenetic protein‐2‐induced ectopic bone formation2023

    • Author(s)
      Nakamura Keigo、Koide Masanori、Kobayashi Yasuhiro、Yamashita Teruhito、Matsushita Mai、Yasuda Hisataka、Ishihara Yuichi、Yoshinari Nobuo、Udagawa Nobuyuki
    • Journal Title

      Journal of Periodontal Research

      Volume: 58 Pages: 769~779

    • DOI

      10.1111/jre.13134

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] Sclerostin blockade promotes bone metastases of Wnt‐responsive breast cancer cells2023

    • Author(s)
      Hiraga Toru、Horibe Kanji、Koide Masanori、Yamashita Teruhito、Kobayashi Yasuhiro
    • Journal Title

      Cancer Science

      Volume: 114 Pages: 2460~2470

    • DOI

      10.1111/cas.15765

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Presentation] 骨のモデリングおよびリモデリングにおけるSOST発現の調節機構2023

    • Author(s)
      小出雅則,宇田川信之
    • Organizer
      第41回日本骨代謝学会学術集会
    • Invited
  • [Presentation] スクレロスチン欠損はBMP-2誘導性異所性骨形成を効果的に促進する2023

    • Author(s)
      小出雅則,小林泰浩, 山下照仁,保田尚孝,宇田川信之
    • Organizer
      第41回日本骨代謝学会学術集会
  • [Presentation] スクレロスチンの阻害はWnt応答性乳がん細胞の骨転移を促進する2023

    • Author(s)
      平賀徹,堀部寛治,小出雅則,山下照仁, 小林泰浩
    • Organizer
      第41回日本骨代謝学会学術集会
  • [Presentation] スクレロスチン欠損はBMP-2誘導性異所性骨形成を効果的に促進する2023

    • Author(s)
      小出雅則,小林泰浩, 山下照仁,宇田川信之
    • Organizer
      第65回歯科基礎学会学術大会
  • [Book] 【最新の骨粗鬆症学 (第2版) -骨粗鬆症学の最新知見-】 骨研究フロンティア 骨を構成する細胞の分化と機能 破骨細胞2023

    • Author(s)
      小林泰浩, 岩本莉奈, 石田昌義, 小出雅則
    • Total Pages
      5
    • Publisher
      日本臨床社
  • [Book] 生体の科学 (特集) 新組織学シリーズⅣ:骨・軟骨・破骨細胞の分化と機能2023

    • Author(s)
      宇田川信之、小出雅則、中村美どり、小林泰弘
    • Total Pages
      5
    • Publisher
      生体の科学
  • [Remarks] 松本歯科大学 研究所ホーム

    • URL

      https://www.mdu.ac.jp/laboratory/

URL: 

Published: 2024-12-25  

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