2022 Fiscal Year Research-status Report
Development of the GARAPON method for estimating the prevalence of antimicrobial resistance gene in each bacterial species in water environment
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22K19848
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
渡辺 幸三 愛媛大学, 沿岸環境科学研究センター, 教授 (80634435)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 聡 愛媛大学, 理工学研究科(工学系), 寄附講座教授 (90196816)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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Keywords | DNAメタバーコーディング / 薬剤耐性菌 / 水環境 |
Outline of Annual Research Achievements |
愛媛県内の2か所の下水処理場の流入下水・処理水、処理水の放流先の河川水・海水、養豚場排水とその処理水の各水サンプルを採取して実験室に持ち帰った。これらの水サンプルを採取した理由は、ガラポン法開発のためにはある程度の数と頻度で薬剤耐性遺伝子を有する細菌を用いることが望ましいため、抗菌剤などの使用量や残存濃度が高まって薬剤耐性遺伝子を有する細菌株が多いと想定されるこれらの水環境が適していると考えたためである。これら水サンプルを実験室内で無選択培養をして、最終的に586細菌株を単離培養をすることに成功した。これらの株からそれぞれ抽出したDNAから16S rRNA遺伝子をPCR増幅し、サンガーシークエンシング法によりDNA配列を解読してからBLASTで細菌種名を同定した。 また,日本国内で比較的検出されやすいと考えられる9種類の薬剤耐性遺伝子を解析対象に選定して、各細菌株における薬剤耐性遺伝子コピー数を定量するために必要となるプライマーを設計した。また、9種類中4種類については、上記の586細菌株から検出された薬剤耐性遺伝子のPCR産物を大クローニングして混合したポジティブコントロールを作成した。 次に,上記586細菌株を混ぜ合わせた人工群集試料を作成した。この人工群集試料から、種構造(構成種と各種の細胞数)が大きく異なる多くの標本群集を数多く作成する手法を検討した。その結果、異なる孔径の複数のフィルターに水に混ぜた人工群集試料を通水することで、種構造が異なる標本群集を作る方針に決めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していた16S rRNA遺伝子の配列と種名が同定された大量の単離株を準備して、それらを混合させた人工群集標本を作製することができた。また、9つの薬剤耐性遺伝子を対象にした定量PCRのプロトコルとポジティブコントロールの作成もほぼ完了している。次年度以降の実験に必要な準備は概ね順調に終わったことから、概ね順調に進展していると評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
準備した各標本群集からDNAを抽出し,PCRで全細菌に共通する16S rRNA領域を増幅し,次世代シークエンサーで塩基配列を全種網羅的に解読する。DNAデータベースを参照して各配列の細菌種名を同定し,種iのリード数(配列コピー数xi=細胞数にほぼ比例)を測定し,その全細菌種の合計値(X=∑xi)に対するリード数比(xi/X)を評価する。また,定量PCRで各標本群集の耐性遺伝子jと16S rRNAの配列コピー数をそれぞれ定量し,両者の比から,標本群集中で耐性遺伝子jを有する細胞数の割合Pjを測定する。 各種のリード数比xi/Xと群集全体の保有率Pjの定量関係は,種iの耐性遺伝子jの保有率pijで決まるという考えの下,各標本群集で測定されたリード数比xi/Nと保有率Pjに基づいて,保有率pijを最尤推定する。耐性遺伝子jに関して,ある細菌種iの保有率pijを尤度関数Ljとして定式化する。つまり,群集全体の保有率Pjに関して,各種iの保有率pijとリード数比 (xi/X)の重みづけ平均からなる理論値(∑pij(xi/X))と測定値Pjが最も近似する各種iの保有率pijを最尤推定する。対象とする各耐性遺伝子について,同様の最尤推定を繰り返し,全保有率pijを推定する。
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Causes of Carryover |
次年度に次世代シークエンシング解析などの高い費用を要する実験が予定されているため、次年度使用額を確保した。
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Research Products
(1 results)