2022 Fiscal Year Research-status Report
福祉サービスの質と政策評価ー東アジア3ヵ国(日本・韓国・中国)を中心にー
Project/Area Number |
22KK0024
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Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
田中 聡子 県立広島大学, 保健福祉学部(三原キャンパス), 教授 (30582382)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
楊 慧敏 同志社大学, 社会学研究科, 助手 (00962052)
金 成垣 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 准教授 (20451875)
石田 慎二 帝塚山大学, 教育学部, 教授 (30342265)
朱 民 千葉商科大学, 商経学部, 教授 (30634216)
金 圓景 明治学院大学, 社会学部, 准教授 (40635182)
遅 力榕 龍谷大学短期大学部, その他部局等, 講師 (40876819)
田中 弘美 武庫川女子大学短期大学部, 心理・人間関係学科, 准教授 (50806817)
小畑 美穂 聖隷クリストファー大学, 社会福祉学部, 助教 (50936987)
任 セア 東洋大学, ライフデザイン学部, 助教 (60875912)
内山 智尋 静岡大学, 未来社会デザイン機構(企画推進本部), 講師 (60954229)
崔 銀珠 福山平成大学, 福祉健康学部, 准教授 (80713312)
鄭 煕聖 関東学院大学, 社会学部, 准教授 (80844092)
PARK HYEBIN 新見公立大学, 健康科学部, 講師 (80848838)
矢野 裕俊 武庫川女子大学, 教育学部, 教授 (80182393)
山村 りつ 日本大学, 法学部, 准教授 (80609529)
廣野 俊輔 同志社大学, 社会学部, 准教授 (60626232)
梅谷 聡子 日本福祉大学, 福祉経営学部, 助教 (20877063)
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Project Period (FY) |
2022-10-07 – 2027-03-31
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Keywords | 政策評価 / 福祉サービスの質 / サービス評価 / 政策分析 / 東アジアの政策分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、東アジアの3ヵ国(日本、韓国、中国)の福祉サービスおよび福祉政策に関して、科学的、客観的なサービスの質評価と政策評価指標の析出、開発を試みる。次いで、それを踏まえて、第1に、3ヵ国の福祉サービスと政策のパフォーマンスを国際比較し、第2に、それぞれの国における実効性のあるサービス・政策実施に向けての道筋とプロセスとを示す。具体的には、以下の4つの課題を設定している。 (1)福祉サービスの質と政策に関してマクロ(policy、政策)、メゾ(program、施策)、ミクロ (project、事業)の分野における評価指標を検討する。 (2)3ヵ国の福祉サービスと政策をめぐって「ロジックモデル」の4つの段階(インプット、アクティビティ、アウトプット、アウトカム)における指標の相互の関係を検討し、ロッシほか(2005)の5段階の評価(ニーズアセスメント、セオリー評価、プロセス評価、アウトカム/インパクト評価、効率アセスメント)のうち可能なものを試みる。 (3)福祉サービスの「質」に注目し、東アジア3ヵ国の福祉サービスと福祉政策が、どのようなアウトカムをもたらし、どれほど政策目的を達成したかを「政策指標」の数値をもとに明らかにする(4)上の(3)を通して明らかになった3ヵ国のパフォーマンスの違いと、各国の「政策文脈」(context of policy-making)の違いを踏まえたうえで、今後の最適な政策実現に至る道筋を明らかにする。併せて、福祉サービスの質を改善するための「第三者評価」に注目し、その評価項目の国際比較を通して各国の特徴を明らかにし、サービスの質を引き上げるための方途を探る。2022年度は、文献整理、地域福祉計画の検討、韓国の福祉サービス提供機関へのヒアリング調査を実施した。2022年10月~2023年3月までに4回の全体研究会および5つの小研究チームによる研究会を適宜開催した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年10月から2023年3月までに全体研究会を4回開催する。研究実施体制として障害、児童、高齢、マクロの政策分析、地域福祉の5グループ体制としてグループごとの研究会を実施し、研究計画に従って進行している。2月に韓国福祉サービス事業者へのヒアリングおよび韓国研究チームと研究交流を実施し、サービスの質に対する調査項目への示唆を得た。2023年に実施予定の高齢、障害、児童、地域分野のインタビュー調査について計画どおりに研究が進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年6月、先行研究および検討してきた地域福祉計画について社会政策学会にて報告予定である。その後、高齢、障害、児童、地域分野の福祉サービス提供機関へのインタビュー調査の実施に向けてインタビュー項目を確定する。また、介護サービスの既存データを用いてサービスの質の評価を実施予定である。日本、中国、韓国のマクロの福祉政策における政策分析について、研究会を開催し、検討する予定である。
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Causes of Carryover |
9月に予定している高齢、障害、児童、地域福祉分野のインタビュー調査に使用予定である。また、マクロの政策分析における資料収集、政策評価に研究蓄積がある研究者からの専門的知識の提供、韓国、中国の研究者との研究会の実施および資料提供や調査協力に使用予定である。また、介護サービス情報の公表や第三者評価などの既存データを活用したサービスの質の評価分析などに使用予定である。
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Research Products
(8 results)