2013 Fiscal Year Annual Research Report
中性K中間子の稀崩壊で探る標準理論を超える新しい物理
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23224007
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山中 卓 大阪大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (20243157)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小松原 健 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (30242168)
南條 創 京都大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (40419445)
田島 靖久 山形大学, 基盤研究院, 准教授 (50311577)
松村 徹 防衛大学校, 応用科学群・応用物理学科, 講師 (00545957)
鈴木 史郎 佐賀大学, 工学(系)研究科(研究院), 名誉教授 (50089851)
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Project Period (FY) |
2011-05-31 – 2016-03-31
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Keywords | 素粒子実験 / 中性K中間子 / CP対称性の破れ / 国際研究者交流 |
Research Abstract |
* 一部の新たな測定器を除き、全ての測定器の設置と立ち上げを終え、2013年5月に2ヶ月間のデータ収集を開始した。しかしその5日後に事故があったため、2013年度のデータ収集は終了した。 * 5日間の間に収集した100時間の物理解析用データの解析を進めた。各測定器の動作安定性チェック、エネルギーと時間の較正を行った。その後、主な崩壊モードの解析を行い、KL->3pi0崩壊などを用い、モンテカルロシミュレーションがデータをほぼ再現していることを確認した。これは、我々が測定器をよく理解できていることを示す。現在、目的のKL->pi0 nu nu-bar崩壊探索の解析を進めている。 * 崩壊領域の横方向を覆うガンマ線検出器の性能を改善するため、その内側に追加する、直径2m、長さ3mの円筒形の新たなガンマ線検出器を製作している。プラスチックシンチレータに掘った溝に波長変換ファイバーを接着する作業はほとんど終えた。また、32個のモジュールのうち1個を試作し、必要な光量が得られていることを確認した。また、32個のモジュールを正確に円筒形に組み上げる方法を検討し決定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
東日本大震災とJ-PARCでの事故のために、データ収集の時期は約1年半遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
* 2013年に収集したデータの解析結果を2014年度に発表する。 * 新しい円筒形のガンマ線検出器を建設し、2015年度にビームラインに設置する。 * ビームが出次第データ収集を再開する。次上がるビーム強度に対応できるよう、データ収集システムや高いレートの測定器を改良しながら、データの収集と解析を行い、標準理論を超える新しい物理の探索を進める。
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Research Products
(27 results)