2013 Fiscal Year Annual Research Report
百万画素サブミクロン分解能中性子ラジオグラフィのための固体超伝導検出器システム
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23226019
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
石田 武和 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (00159732)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤巻 朗 名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20183931)
日高 睦夫 独立行政法人産業技術総合研究所, ナノエレクトニクス研究部門, 上級主任研究員 (20500672)
町田 昌彦 独立行政法人日本原子力研究開発機構, システム計算科学研究センター, 研究主席 (60360434)
王 鎮 独立行政法人情報通信研究機構, 未来ICT研究所, 主管研究員 (70359090)
四谷 任 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 客員教授 (70393296)
三木 茂人 独立行政法人情報通信研究機構, 未来ICT研究所ナノICT研究室, 主任研究員 (30398424)
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Project Period (FY) |
2011-05-31 – 2016-03-31
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Keywords | 中性子検出器 / 超伝導材料・素子 / 原子力エネルギー / マイクロ・ナノデバイス / 中性子イメージング |
Research Abstract |
新規に電流バイアス運動インダクタンス検出器(CB-KID)を提唱して、この方式のMgB2検出器を初めて作製し、従来のMgB2検出器が転移点近傍でしか動作しなかったのに対して、4Kを含むTc以下のすべての温度で動作することを実証しました。ついで、Nb細線を用いたCB-KID検出器の開発も推進しました。途中、J-PARCの運転中止の想定できない事態に遭遇しましたが、平成26年2月にJ-PARCの運転が再開され、3月にBL10でビームタイムが得られました。計画的に準備して来たNb細線と10B膜のCB-KID中性子検出器で世界で初めてパルス中性子源からの中性子を超伝導検出器で検出することに成功しました。同じマシンタイムで、計測サンプリング時間を短くしても数回の中性子パルス信号をカバーする長時間時系列測定を行い、統計処理をして、時間スペクトルを導出し、中性子の輸送シミュレーションと良く一致することを実証し、間違いなく中性子が検出できていることを証明しました。多チャンネルのCB-KID検出器からの読み出し回路に関しても、最終形式の一次元版を設計・試作をして、準単一接合SQUID(QOS)以外の純粋なデジタル回路で最も動作確認が難しいと思われた4ビットエンコーダと6ビットエンコーダ要素回路の2進カウンタに関して、既に平成26年3月に動作確認に成功しました。これにより、ワンチップ化した大画素CB-KID検出器の製作への見通しをつけることができました。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
平成25年5月に運転停止したJ-PARCが平成26年2月に運転再開され、J-PARCセンターに在籍の連携研究者の協力を得て、H26年3月にマシンタイムの配分を得ました。実験のオンサイトの設営や撤収の時間が必要なことを考えると実質的なマシンタイムは2日間と限られたものでしたが、周到に準備してきたNb細線と10B膜のCB-KID中性子検出器のおかげで、中性子検出に成功する大きな成果を挙げることがえきました。加えて、信号のサンプリング時間を短くしながら、数回の中性子パルス(周期40ms)をカバーできる長時間時系列測定を行い、パルス中性子の時間スペクトルを導出できました。その結果は、中性子の輸送シミュレーションと良い一致を示しましたことから、我々の開発した中性子検出器が確かに中性子を捉えたと中性子の専門家にも分かりやすく伝わったことなど、大きな意義を持つデータとなりました。
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Strategy for Future Research Activity |
CB-KID検出器の読出し回路は3万個のジョセフソン接合を含む大きな規模になります。そうすると2次元では、倍の6万接合の規模の設計となります。名古屋大学グループが設計を担当し、産総研(CRAVITY)グループと大阪府立大学グループが検出器の製作を担当します。どのアドレスに何個の中性子が飛来したかを計数し、強度分布が表示できて、データが蓄積できる機能を装備した高速の室温エレクトロニクスを準備してJ-PARCで中性子照射実証試験を行います。そのために、マシンタイムの獲得をするべく共同利用の公募制度に応募します。また、J-PARCのプロジェクト課題研究にも応募しており、既に採択されていることも重要な点です。最終年度(平成27年度)に仕上げの研究を実施できるように、平成26年度は準備を入念に行います。
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[Journal Article] Anomalous superfluid density in quantum critical superconductors2013
Author(s)
K. Hashimotoa, Y. Mizukami, R. Katsumata, H. Shishido, M. Yamashita, H. Ikeda, Y. Matsuda, J. A. Schlueter, J. D. Fletcher, A. Carrington, D. Gnida, D. Kaczorowski, and T. Shibauchi
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Journal Title
Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America
Volume: 110
Pages: 3293-3297
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] Proposal of a Monolithic Image Sensor Based on an RSFQ Signal Processor and Current-Biased Kinetic Inductance Detectors2013
Author(s)
A. Fujimaki, G. Yu, K. Ito, Y. Kita, S. Miyajima, M. Tanaka, N. Yoshioka, Y. Narukami, I. Yagi, H. Shishido, T. Yotsuya, T. Ishida, M. Hidaka
Organizer
The 14th International Superconductive Electronics Conference 2013
Place of Presentation
アメリカ、Hyatt Regency Cambridge
Year and Date
20130707-20130711
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