2012 Fiscal Year Annual Research Report
超放射による超小型短パルス・コヒーレントテラヘルツ光源
Project/Area Number |
23226020
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (S)
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
浦川 順治 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 教授 (00160333)
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Project Period (FY) |
2011-10-28 – 2016-03-31
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Keywords | 高周波電子銃 / フェムト秒レーザー / フォトカソード / 高電界加速 / 自由電子レーザー |
Research Abstract |
目的は、0.3~10THz可変、短パルス10MW以上、数十uJ/pulse放射の超小型高輝度コヒーレントTHz光源研究開発とその応用研究である。H23年度に設置したフェムト秒レーザシステムを運転できるように調整した後、同じ高周波加速電場中にミクロバンチ4つ以上を生成して加速できるように光学系及び3倍高調波生成結晶を整備した。秋に最初のフェムト秒電子ビーム生成実験が行えるように準備を進めたが、励起用フラッシュランプの故障修理や50fs以下のlaser pulse幅およびパルス強度を安定に維持する技術取得で時間を要した為、H25年夏にミクロバンチ列生成を行う計画に変更した。3.6cell RF Gunの運転では、バンチ長10psec・150 bunches/pulseの電子ビーム生成実験を行った。そして、9.2MeV with 0.1% energy spreadの150マルチバンチ電子ビーム生成に成功した。また、遠隔Gap制御可能タイプのWiggler 30cm装置を完成させ、H25年秋から超放射実験を開始する。Coherent Diffraction Radiationの専門家と議論して設計した周期場生成用結晶(Grating plate)も完成させた。この結晶によるスミスパーシェル放射実験をH25年夏から開始する。以上の実験を国際協力で進める為、H24年3月にMini-workshop for advanced THz and Compton X-ray generation scheme using compact electron acceleratorを開催した。この会議でH25年夏の実験に数名の研究者が参加することが決まった。本光源開発によって、THz時間領域分光(THz-TDS)の測定時間の大幅な短縮、測定精度の大幅な向上が期待できる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
THz発生に必要なフェムト秒レーザー装置が完成して、フェムト秒電子バンチ生成の準備が整った。また、Coherent THz放射に必要な小型ウィグラーやスミスパーシェル放射に必要な周期場生成用結晶(Grating plate)製作が終了した。10MeVミクロバンチトレイン生成用高周波電子銃の運転準備も順調に進んでいる。フェムト秒単バンチ電子ビーム生成実験はキャンセルしたが、H25年夏からミクロバンチトレイン生成を行い、コヒーレント THz生成測定実験が行える状況になっているので。
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Strategy for Future Research Activity |
H25年夏からCoherent THz生成測定実験を開始して、徐々に4ミクロバンチトレインから16ミクロバンチトレインに増やすことによってTHzの単色化と高ピークパワー化を進める。フェムト秒レーザー16パルス列生成は、まず半波長板(1/2 λ plate)によってS偏光を45度回転した後に偏光ビームスプリッター(PBS)で反射・通過させることによって、フェムト秒レーザーパルスを二つに分ける。通過したS偏光パルスはOptical delay lineによって100fsec程度遅らせ、再度PBSを使ってP偏光パルスとS偏光パルスを合流させると、フェムト秒レーザー2パルス列が生成できる。これを4回繰り返して、フェムト秒レーザー16パルス列生成を行う。平成25年度は4パルス生成した800nmレーザーの3倍高調波266nmを光高周波源カソードに照射して、フェムト秒電子ミクロバンチ列の生成を確認する。高周波空洞内で生成光電子の時間構造を保存して加速するためには、クーロン反発力に打ち勝ちかつ動力学的にバンチ圧縮が生じる高周波位相に乗せる必要がある。光陰極高周波電子銃のカソード端板は空洞の高電界が発生する位置に固定されている。加速電界が増加する位相(20度)で50fsecミクロパルスがカソードに照射された場合、S-band(2856MHz)高周波加速電界(130MV/m)は44.46から44.68MV/mまで変化して、後続の光電子は少し大きな加速を得て動的なバンチ圧縮と同時に急速な加速が行われ、相対論的なエネルギーに近づくことによってクーロン反発力とローレンツ力が釣り合うようになる。先頭のミクロパルスと最後のミクロパルスの時間差は8psec程度であり、位相差で8度程度である。電子ミクロバンチ列構造をCDR測定によって確認する予定である。THzスペクトル測定を行い、THz利用法を検討する。
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Research Products
(19 results)