2012 Fiscal Year Annual Research Report
コミュニティーで支える高齢者ヘルスケア・デザインー国際地域比較研究ー
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23241079
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松林 公蔵 京都大学, 東南アジア研究所, 教授 (70190494)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 直宗 藍野大学, 医療保健学部, 臨床准教授 (00454546)
坂本 龍太 京都大学, 白眉センター, 特定助教 (10510597)
奥宮 清人 総合地球環境学研究所, 研究部, 准教授 (20253346)
大崎 康史 高知大学, 臨床医学部門, 助教 (20294829)
速水 洋子 京都大学, 東南アジア研究所, 教授 (60283660)
宮本 万里 国立民族学博物館, インド研究拠点, 拠点研究員 (60570984)
重田 眞義 京都大学, アフリカ地域研究資料センター, 教授 (80215962)
和田 泰三 京都大学, 東南アジア研究所, 特任准教授 (90378646)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 地域在住高齢者 / 老年医学的総合機能評価 / 糖尿病 / 肥満 / 高血圧 |
Research Abstract |
24年度は、高知県土佐町、ブータンの首都ティンプー、台湾・台南市大社町、インドネシア・パプア州において、高齢者ヘルスケア事業を展開した。対象は、それぞれの地域に居住する高齢者数百名である。いずれも、老年医学的総合健診を実施して、高血圧、糖尿病、肥満などの生活習慣病の把握と、抑うつ、認知機能、運動機能、生活機能障害の評価を実施した。その地域の生態、文化の相違にしたがって、その地域固有の方策で、予防対策、健康増進プログラム、ケアーの質を向上させる取り組みを推進した。 (1) 高知県土佐町:町在住高齢者約300名の健診を実施して、糖尿病をはじめとする生活習慣病を早期発見し適切な管理につなげた。また、同時に介護予防として、運動教室、栄養指導教室などを開催した。 (2) ブータン・ティンプー:ティンプー在住高齢者320名について老年医学的総合機能評価を実施した。高血圧の管理が不徹底であること、糖尿病の頻度が予想以上に多いことが判明したので、その対策に関してブータン保健省ならびにティンプー老人クラブと協議を開始した。 (3)台湾・台南市大社町:大社町在住高齢者160名の1年後フォロアップを実施した。糖尿病患者に対する生活習慣改善の指導を実施した。 ニューギニア・パプア州:ニューギニア・パプアの南部沿岸地域バデ地区において20名の住民を対象に健康診断フォローを実施した。生活習慣改善介入が奏功していることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
24年度の所期の目的である本邦高知県土佐町では地域在住高齢者約350名の継続フォロー調査を実施した。また、ブータンのカリン調査では、地域在住高齢者120名を完全にフォローし、それ以外にサムテガン在住高齢者110名、ティンプー在住高齢者300名の健診を終了した。は目的を十分に達成した。本邦高知県との比較のもとに、東アジアの経済発展国でかつ介護保険の導入を検討している台湾調査を加えて、より重層的な解析を実施した。エティオピアの調査に関しては、Ethical Clearanceの時間を要する可能性が高くなってきたので、対象地域を伝統的な生活習慣を維持しているニューギニアに転進して、調査を実施している。 以上より、本邦、ブータンに加えて台湾、ニューギニアにおける地域高齢者に対するヘルスケアデザイン構築は、当初の計画以上に進展している。 これらの成果は、査読付き英文原著論文17編、著書として和文論文10編が刊行された。 以上より、研究計画は当初の計画以上に進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度においても、本邦・高知県土佐町、台湾・台南市大社町、ブータン・ティンプーとカリン、サムテガン、インドネシア・パプア州(ニューギニア)における高齢者のフォローアップを行い、地域在住高齢者のためのヘルスケア・デザインを完遂する。ブータンにおいては、本ヘルスケアー・デザイン計画が、ブータン保健省第11次5カ年計画に採択されたため、25-26年にかけて、ブータン全土に展開される予定である。 25年度以降、これまでに得られた国際地域間比較データをもとに、高齢者ヘルスケア・デザインの効果に関する国際地域間比較解析を実施してデザイン全体の評価を行い、その結果を再度現場に還元して、より効果の高い保険計画として実践をすすめてゆく予定である。
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Research Products
(27 results)
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[Journal Article] The Comparison of Comprehensive Geriatric Functions of Community-Dwelling Elderly people living in Cotahuasi and Puyca located in la Uniopn Province, Arequipa, Peru.2013
Author(s)
Wenling Chen, Okumiya K, Ishimoto Y, Kimura Y, Imai H, Fututomi E, Hozo R, Ishikawa M, Matsubayashi K.
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Journal Title
Himalayan Study Monographs
Volume: 14
Pages: 59-64
Peer Reviewed
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[Presentation] 老いを考える2012
Author(s)
松林公蔵
Organizer
国際高等研究所「老いを考える」第1回研究会
Place of Presentation
国際高等研究所(京都)
Year and Date
20120831-20120901
Invited
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