2013 Fiscal Year Annual Research Report
身心変容技法の比較宗教学ーー心と体とモノをつなぐワザの総合的研究
Project/Area Number |
23242006
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
鎌田 東二 京都大学, こころの未来研究センター, 教授 (00233924)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
町田 宗鳳 広島大学, 総合科学研究科, 教授 (10334450)
乾 敏郎 京都大学, 情報学研究科, 教授 (30107015)
津城 寛文 筑波大学, 人文社会科学研究科(系), 教授 (30212054)
河合 俊雄 京都大学, こころの未来研究センター, 教授 (30234008)
棚次 正和 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30241748)
井上 ウィマラ 高野山大学, 文学部, 教授 (40421292)
篠原 資明 京都大学, 人間・環境学研究科(研究院), 教授 (60135499)
鶴岡 賀雄 東京大学, 人文社会系研究科, 教授 (60180056)
齋木 潤 京都大学, 人間・環境学研究科(研究院), 教授 (60283470)
倉島 哲 関西学院大学, 社会学部, 准教授 (70378884)
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Project Period (FY) |
2011-11-18 – 2015-03-31
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Keywords | 宗教哲学 / 脳科学 / 身心変容技法 / 瞑想 / 身体技法 / 身体知 / ワザ / 生態智 |
Research Abstract |
本科研は、「心の荒廃」が社会問題となっている時代状況下、「心の荒廃」から抜け出ていくための宗教的リソースないしワザとして「身心変容技法」を研究し、その活用法を社会発信することを目的としている。具体的には、神秘思想における観想、仏教における止観や禅や密教の瞑想、修験道の奥駆けや峰入り、滝行、合気道や気功や太極拳などの各種武道・芸道等々、さまざまな「身心変容技法」の諸相と構造と応用可能性を、文献思想研究・フィールド研究・実験研究・臨床研究の手法により総合的に解明し、現代を生きる個人が自分に合ったワザを見出し、活力を掘り起こしながらリアルな社会的現実を生き抜いていくことに資する研究成果を社会発信することを企図している。その研究目的遂行のために、2013年度は1回の国際シンポジウムとワークショップおよび9回の公開研究会を開催し、20回のサブゼミ定例研究会(能における身心変容技法研究・世阿弥研究会)を行なった。また2012年度に引き続き羽黒修験道の正月儀礼松例祭の調査と天河大辨財天社の鬼の宿や節分祭などの調査を行なった。2013年9月26日に開催した国際シンポジウム「峨眉丹道医薬養生学派の気功と武道における身心変容技法研究」を開催し、170名ほどの研究者や一般市民の参加を得た。翌日の講習・実習も100名を超える参加者を持った。また、研究代表者・分担研究者10名と研究協力者(10名)の合計20名の論文を収録した研究年報『身心変容技法研究』第3号(A4縦3段組み224頁)を2014年3月13日に刊行し、HP上で全頁公開し、社会発信した。それら21本の論考と公開国際シンポジウム記録は、「第一部 『行』と身心変容技法」「第二部 身心変容のワザ学」「第三部 身心変容の歌学」「第四部 シャーマニズムと身心変容技法」「第五部 芸術と身心変容技法」の5部立ての下に整理して収録し、大きな反響を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
(理由)1回の国際シンポジウムとワークショップ、9回の公開研究会と20回のサブゼミ定例研究会の開催、また、国内外の各種身心変容技法についてのフィールドワーク、研究年報『身心変容技法研究』第3号(A43段組み224頁)の刊行、そのHP上で全頁公開など、昨年度を上回る研究・啓蒙活動を活発に展開し、fMRIを用いた脳機能測定に基づくい研究発表と論文発表も行なったから。
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Strategy for Future Research Activity |
年次研究計画に基づき、文献思想研究、フィールド研究、臨床研究、実験研究の各個別研究を着実にかつ具体的に推進していく。特に最終年度の本年度は、本格的にfMRIを用いた実験研究を行ない、それにより得られた測定結果を分析し、緻密な議論を重ねていく予定である。また継続して、1年間の研究成果の報告書でもある研究年報誌『身心変容技法研究』第4号を2015年3月15日に刊行する予定である。
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Research Products
(16 results)