2011 Fiscal Year Annual Research Report
板谷家を中心とした江戸幕府御用絵師に関する総合的研究
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23242013
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Tokyo National Museum |
Principal Investigator |
田沢 裕賀 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸研究部・調査研究課・絵画彫刻室, 室長 (80216952)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 宏 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸研究部, 上席研究員 (30176101)
冨坂 賢 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸研究部・保存修復課・保存修復室, 室長 (40415617)
瀬谷 愛 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸研究部・列品管理課・平常展調整室, 研究員 (50555133)
金井 裕子 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸研究部・調査研究課・絵画彫刻室, 研究員 (10443623)
下原 美保 鹿児島大学, 教育学部, 教授 (20284862)
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Keywords | 御用絵師 / 板谷家 / 粉本 / 東照宮縁起 / 賢聖障子 |
Research Abstract |
1.作品保存とデータベース公開のため、伝来資料約1500点(約3500カット)のデジタル撮影を行い、データの整理を進めた。また撮影と並行して古文書類の翻刻を進めた。これにより、板谷家伝来資料をデータベースとして公開する準備を進めることが出来た。 2.東京国立博物館所蔵の住吉家、板谷家作品の調査ならびに。23年度予定の東海地方の作品データ収集のため、尾張徳川家墓所建中寺、名古屋東照宮、徳川美術館での調査(平成24年2月21日~23日)を実施した。これにより、本研究資料の重要性を確認できただけでなく、所蔵者に所蔵作品の制作に関連する板谷家の下絵類があることや、制作背景に関して示すことで、研究情報の共有化を行うことが出来た。 3.東京国立博物館所蔵資料の内、東照宮縁起絵巻や賢聖障子絵等関係資料を中心とした調査研究会(平成23年10月25日~26日)と、名古屋調査の成果確認と平成23年度の調査研究成果の報告検討会(平成24年3月6日~7日)、以上2回の研究会を行い。今後の調査研究方針の調整を行った。 4.23年度途中までの成果を活かした特集陳列「板谷家の絵画とその下絵」(東京国立博物館本館特別2室 平成23年10月25日~12月4日)を開催し、板谷家資料の概要と、肖像画ならびに「鷹狩図」・「源氏絵」に関する下絵と関連する作品を広く一般に紹介した。また、これにあわせてリーフレット(オールカラー8ページ、無料)を作成し来館者に配布することで、一般にはあまり知られていない御用絵師板谷家の存在と仕事について広く周知することが出来た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
震災等の影響により、作業開始が実質3ヶ月ほど遅れた。また初年度のため、データの取り方、撮影方法等の決定に時間を費やしたが、年度末までに約1500点(約3500カット)の撮影を行うことが出来た。本年度で、作業方針が決定し、研究会において調査方法も確定したことにより、次年度以降、撮影が順調に進む準備が出来た。また、本年度は、特集陳列の開催により、一般向けの研究成果公開を行うことが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
今後もデータベース化を目指して、デジタル撮影、データ整理作業、古文書解読などの調査を継続して行う。それと平行して、板谷家をはじめとした御用絵師に関する作品情報を収集し、その調査を行う。 撮影作業については今後スピードを上げていく必要がある。
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Research Products
(3 results)