2013 Fiscal Year Annual Research Report
編集文献学に関する総合的研究―日本の人文学における批判的継承をめざして―
Project/Area Number |
23242016
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
明星 聖子 埼玉大学, 教養学部, 教授 (90312909)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北島 玲子 上智大学, 文学部, 教授 (10204893)
WITTERN C. 京都大学, 人文科学研究所, 教授 (20333560)
松原 良輔 埼玉大学, 教養学部, 教授 (30239074)
松田 隆美 慶應義塾大学, 文学部, 教授 (50190476)
中谷 崇 横浜市立大学, 国際総合科学部, 准教授 (50264669)
納富 信留 慶應義塾大学, 文学部, 教授 (50294848)
矢羽々 崇 獨協大学, 外国語学部, 教授 (60265361)
伊藤 博明 埼玉大学, 教養学部, 教授 (70184679)
PEKAR Thomas 学習院大学, 文学部, 教授 (70337905)
武井 和人 埼玉大学, 教養学部, 教授 (80154962)
黒田 彰 佛教大学, 文学部, 教授 (80178136)
近藤 成一 東京大学, 史料編纂所, 教授 (90153717)
宗像 和重 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (90157727)
杉浦 晋 埼玉大学, 教養学部, 教授 (90235870)
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Project Period (FY) |
2011-11-18 – 2016-03-31
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Keywords | 文献学 / 資料 / 人文学 / 編集 / 文学 / 哲学 / 歴史学 |
Research Abstract |
近年欧米で盛んに議論されている編集文献学をいかに日本の人文学に批判的に受容するかを学際的に探る本プロジェクトは、3年目にあたる今年度は、第一段階の成果公開の試みとして書籍の制作を目指す活動をおこなった。研究会は、以下のとおり3回実施した。2013年7月30日、埼玉大学にて(発表者および論題:矢羽々崇「史的批判版の思想―ゲーテ・ヘルダーリンを中心に―」、伊藤博明「聖なるテキストを創る―『新約聖書』―」)、10月13日、慶應義塾大学にて(納富信留「西洋古典はどう伝承されたか―「プラトン著作集」校訂の歴史―」)、2014年1月12日、慶應義塾大学にて(松田隆美「さまざまな『カンタベリー物語』―中世ヨーロッパ俗語文学の写本と校訂―」、北島玲子「可能態としてのテクスト―『特性のない男』ローベルト・ムージルの遺稿の編集をめぐって―」)。これらの成果は、制作をもくろんでいる書籍2冊(「西洋編」「日本編」)のうち「西洋編」の各章を構成する予定である。また、「日本編」についても、研究会ごとにディスカッションを繰り返し、大きく古典と近代に分けた2部構成にして、古典に関しては代表的作品ごと、近代については「全集」ごとに校訂や編集の歴史の概説をして問題点を明らかにしていく予定で検討を進めている。なお、昨年に引き続きメンバーそれぞれが国内外の関連学会で研究発表をおこない、積極的な成果発信に努めた。さらに、広く社会に向けた研究結果発信のためのホームページを作成し公開した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
西洋の文献学についての包括的な理解は、各研究会の議論を通してメンバー全員でおおむね共有できたように思われる。また、それらの研究会での発表原稿は、制作中の書籍「西洋編」の各章を構成する予定である。来年度から始められる「日本編」の基本的な内容に関してもメンバー間で十分な了解がとられている。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、過去3年間の研究のまとめとして、書籍の制作を本格化させる。昨年度からの検討によって、その書籍は、西洋編、日本編の二冊とすることが決定しており、今年度はまずはその西洋編の完成をめざす。すでに昨年から何本か執筆が始まっているが、今年度はすべての原稿の執筆を進め、年に数度の研究会でそれらの原稿を随時発表し、互いに検討を加えることで、質とレベルの両面で統一感のとれた書籍を仕上げることをめざす。いっぽうの日本編については、今年度で構成をしっかりと固め、来年度には原稿の執筆が終えられるよう、研究会ごとに議論を深めていくつもりである。具体的成果に向けた今年度のこの展開には、当然従来どおりの基礎的な活動も必要であり、基礎文献資料の収集および翻訳や、海外の研究拠点や学会で調査および意見交換をおこなうことも昨年に引き続き積極的におこなっていく予定である。
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Research Products
(32 results)
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[Presentation] 関於祇園図経2014
Author(s)
黒田 彰
Organizer
東亜漢籍研究:以日本古鈔本五山版漢籍書中心
Place of Presentation
中国、北京大学
Year and Date
20140315-20140315
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[Presentation] 蒙古襲来について2013
Author(s)
近藤 成一
Organizer
南開大学日本研究院講演会
Place of Presentation
中国、南開大学日本研究院(天津)
Year and Date
20130913-20130913
Invited
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