2011 Fiscal Year Annual Research Report
新しい言語教育観に基づいた複数の外国語教育で使用できる共通言語教育枠の総合研究
Project/Area Number |
23242030
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
西山 教行 京都大学, 人間・環境学研究科(研究院), 教授 (30313498)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
境 一三 慶應義塾大学, 経済学部, 教授 (80215582)
酒井 志延 千葉商科大学, 商経学部, 教授 (30289780)
古川 裕 大阪大学, 言語文化研究科(研究院), 教授 (90219105)
久村 研 田園調布学園大学, 子ども未来学部, 教授 (30300007)
細川 英雄 早稲田大学, 日本語教育研究科, 教授 (80103604)
大木 充 京都大学, 人間・環境学研究科(研究院), 名誉教授 (60129947)
長谷川 由起子 九州産業大学, 国際文化学部, 准教授 (40330790)
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Keywords | CEFR / 複言語・複文化主義 / 教育評価 / ポートフォリオ / 能力記述文 |
Research Abstract |
本研究の具体的な目的は, ①各言語が共通に使えるシラバスや基盤的教材の開発をすること②外国語の使える学習者を増やすこと③学習者に言語使用を通して,東アジアとの,およびグローバルな交流を目指す視点を持たせることなどである。 ①に関してだが,その研究のために,中国語と韓国語を中心に研究されている『学習のめやす』が他の外国語に応用できるか検討した。また,英語以外の外国語教育を阻んでいる心理的および物理的要因を全国の外国語担当教員に問う調査を行うための調査紙を作成した。また基礎研究資料として,2012年1月に京都大学(被験者役170名)と北海道大学(被験者役100名)のフランス語学習者を対象に質問紙によるフランス語とフランス語学習に対する意識調査をおこなった。京都大学については学習者の作成したポートフォリオ(47項目)も収集した。東京で複言語・複文化主義について啓蒙の講演会(3月10日)と京都にて国際研究集会(3月13日)を開催した。 ②に関しては,上記した全国調査には,外国語が使える学習者を増やすために中等教育に携わる外国語科の教員が自己省察をしながら成長するためのめやす作成の調査項目も含んでいる。 ③に関しては,講演会,シンポジウム,ワークショップ(フランス・リール第3大学),学会(台湾大学,フランス・アンジェ大学)などへの参加などを通じて,問題意識を深め,課題を明らかにしつつある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
(理由)の研究の決定が追加配分によるもので,11月までは,大掛かりな研究はできず,細々と今までの研究を続けていた。本格的な研究の着手は12月に入ってからである。そのために「やや遅れている」と判断せざるを得ない。
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Strategy for Future Research Activity |
4月からインターネット上の教師研修プログラムの実施に向けて活動を始める。また、この成果を9月上旬に開催予定の国際シンポジウム及び研究集会に反映させるべく、現在準備中である。またサイトを開設し,サイトからもアンケートなどができるよう整備する。 ①各言語が共通に使えるシラバスや基盤的教材の開発については,『学習のめやす』を他の外国語への翻案を中心に進める。 ②外国語の使える学習者を増やすことについては,英語以外の外国語教育の阻害要因を解明し,全国の英語教員に問う調査を行うための全国調査を平成24年度の前半に実施し,その後分析をする。 ③学習者に言語使用を通して,東アジアとの,およびグローバルな交流を目指す視点を持たせる研究については,複言語・複文化主義について啓蒙の講演会とシンポジウムを平成24年度にも東京や京都で開催する。
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