2014 Fiscal Year Annual Research Report
文明移動としての「仏教」からみた東アジアの差異と共生の研究
Project/Area Number |
23242036
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
新川 登亀男 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (50094066)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
肥田 路美 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (00318718)
河野 貴美子 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (20386569)
大久保 良峻 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (30213664)
李 成市 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (30242374)
森 由利亜 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (30247259)
工藤 元男 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (60225167)
川尻 秋生 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (70250173)
高橋 龍三郎 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (80163301)
城倉 正祥 早稲田大学, 文学学術院, 准教授 (90463447)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 国際研究者交流 / 国際情報交換 / ヴェトナム / 中国 / 韓国 / アメリカ / インド / スリランカ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、現代のグローバリゼーションに匹敵する地球規模の流伝を惹起したインド亜大陸発祥の「仏教」を「世間(世俗)秩序との交差」「造形と諸表現」「宗教としての複合化」の三要件からなる「仏教文明」としてとらえ、その文明が東アジア諸地域にどのような国家・社会・思考・慣習を誘発したのか。いかなる「仏教」を再生し続けたのか、を調査研究する目的をもつ。当該年度については、以下のとおりである。 第一は、本研究の基盤をなす定例研究会を継続した。第二は、特別研究集会「ヴェトナム出土の隋仁寿舎利塔銘」(2014年7月18日、早稲田大学)を開催した。ヴェトナム北部で近年発見された隋の舎利塔銘が紹介され、他の科研チームの参加も得て、諸分野からの検討がなされた。第三は、日韓中共同国際シンポジウム「仏教文明の拡大と転回」(2014年10月24・25日、早稲田大学)を開催した。三国における「仏教文明」研究の成果を集積したが、学術研究の背景にかかわる差異も確認された。第四は、千葉県の龍角寺発掘調査を、1か月間、継続した。古代以来の通時的な地域寺院跡の変容が明らかになりつつあり、北側・西側遺構、金箔のセン仏、墨書土器の新発見がみられた。 当該年度は、本研究の最終年度にあたるので、これまでの成果をまとめた論集2冊を公刊した。『仏教文明と世俗秩序』『仏教文明の転回と表現』(ともに勉誠出版、2015年3月、前者総頁602、後者総頁655)である。この2冊は、研究協力者を含む38名の論文(図表・写真など付帯)からなるが、8世紀初めに長屋王が発願して書写させた大般若経(和銅経600巻,神亀経600巻)の伝来悉皆調査の成果も掲載された。この悉皆調査は初の試みであり、多くの大学院生の協力を得て実現したものである。このような論集2冊が斯界および社会に広く貢献できれば幸いである。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(62 results)